米・トランプ大統領が今年5月、商務省に輸入車や輸入部品等が「国家安全保障上の脅威」であるかどうかを判断するよう指示し、脅威と判断した場合には最大25%の関税を課す意向を示しました。
米・商務省は大統領の意向を受け、7月19日に自動車メーカーや業界団体を招いて公聴会を開催。
日本は同公聴会において、日本の自動車会社が米国で多くの雇用を生み出し、製造業の成長に重要な役割を果たしている点を強調。米経済への貢献をアピールするとともに、米国が輸入制限に踏み切れば、対米投資が冷え込む可能性があると警告するなど、日本車の輸入制限に反対の意を表明しました。
さらに、同日(19日)には政策に反対する米国内10工場のトヨタ自動車の従業員や、同社以外の自動車メーカー従業員が首都ワシントンに集結、プラカード等で政策に対する抗議の意を表明。
米国トヨタでは、25%の関税が課せられた場合、ケンタッキー工場生産の主力セダン「カムリ」のコストが1,800ドル、テキサス工場生産のトラック「タンドラ」のコストが2,800ドル、インディアナ工場で生産するミニバン「シエナ」のコストが3,000ドル増加すると試算しているそうです。
米政府は8月中を目処に、関税を課すかどうかを決定する方針のようですが、米国内からも本政策への異論が噴出しており、今後の動向が注目されます。
(Avanti Yasunori・画像:TOYOTA)
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