OPT・MR2最終仕様で谷田部最高速に再びトライ! そのとき何が?・その1【OPTION 1985年1月号より】

インタークーラーの氷タンクに氷を入れ、プラグを新品に交換、さらに、マッドハウス製のアクリル製ファーストバックを装着して本番トライにスタート。

室内で聞くよりもはるかに気持ちのいいエキゾーストノートを残して、マシンは第1バンクに消える。裏のストレート音を聞いていると5000~5500rpmで流しているようだ。

第2バンクから安定した姿勢で計測ストレートに向かうMR2のフロントエアダムが異常に路面に近づいている。ダウンフォースが強烈なためだろうが、外から見ていると気になる。

1周めは239km/hで計測ストレートを通過。音からしてまだまだ余裕がある走りだ。2周目の裏ストレートの音が明らかに変わった。「回しているゾ!」第2バンクの音も気持ち良く吹け上がっている。が、その瞬間にバン!という音が響き、エンジン音が消えた。

クラッシュではないことは音から分かる。エンジンがバラバラにでもなってしまったのだろうか…と考えていると、ヒタヒタヒタというひ弱な音をたてながら惰性でピットに戻ってきた。まず異常を探してて大声を出したのは、マッドハウスの杉山さんだ。「左ドアの外板が無いゾ!」

・・・・・・・・・・・・

はぁ~? ドアの外板が無いってどーいうこと~?? というところで、次回その2へ続く! しかし、トラブルはこれだけでは終わらなかったようです…よ!

[OPTION 1985年1月号より]

(Play Back The OPTION by 永光やすの)

【関連記事】

日本初スポーティ・ミッドシップの極限記録に挑戦! まずは250km/h・その1【OPTION 1984年11月号より】
https://clicccar.com/2018/04/29/583256/

目標の250km/hをクリアしたMR2、その中身とは?・その2【OPTION 1984年11月号より】
https://clicccar.com/2018/04/30/583779/

OPTスーパーMR2に搭載され、250km/hオーバーした4A-Gを完全分解してみた!・その3【OPTION 1984年12月号より】
https://clicccar.com/2018/05/01/583882/

この記事の著者

永光やすの 近影

永光やすの

「ジェミニZZ/Rに乗る女」としてOPTION誌取材を受けたのをきっかけに、1987年より10年ほど編集部に在籍、Dai稲田の世話役となる。1992年式BNR32 GT-Rを購入後、「OPT女帝やすのGT-R日記」と題しステップアップ~ゴマメも含めレポート。
Rのローン終了後、フリーライターに転向。AMKREAD DRAGオフィシャルレポートや、頭文字D・湾岸MidNight・ナニワトモアレ等、講談社系車漫画のガイドブックを執筆。clicccarでは1981年から続くOPTION誌バックナンバーを紹介する「PlayBack the OPTION」、清水和夫・大井貴之・井出有治さんのアシスト等を担当。
続きを見る
閉じる