災害時、バイクの機動力を見直すべし!

今までバイクといえば、基本的にワインディングロードを楽しんだりツーリングの相棒という『遊びの道具』的なイメージだった。したがって峠にいかなくなったり、ツーリングする時間も取れなくなった社会人からすると、『持っている必要のない乗り物』になっている。

さて。今回西日本の広域で被害を出した水害を見ていると、水が引いた後の交通インフラに苦労している様子。道路の陥没や破損でクルマの通れない区間多く、数少ない通行可能な道は大渋滞。生活に必要な物資の入手にすら困る状況である。そんな時に絶大な威力を発揮するのがバイクだ。

私自身、東日本大地震の際、全く動かなくなった東京都内をバイクで移動したけれど、全く問題なかった。中越地震の時はスクーター5台を被災地に持ち込み「バイクを無料で貸すボランティア活動」をしたが、これまたクルマの通行出来ない地域が多い被災地で大いに喜ばれた。

バイクの場合、人が歩ける幅さえあれば通行可能。そして数十kmの移動も可能な機動力を持つ。家族で使う分程度の水や食料など容易に運べる。バイク1台あることで、被災後の生活の質を大きく引き上げられると思う。ということからイザという時に絶大な威力を発揮する「バイクのすすめ」です。

ワインディングロードを走ったりツーリングに行くことがメインでないなら、2人乗りも可能な125ccの原付二種で十分だと考える。ギンギンのロードスポーツバイクを除き、多少荒れた道だって余裕。スクーターでも良いけれど、その場合、オフロードに強いタイヤ履くとカッコ良くて心強い。

例えばホンダの『クロスカブ110』とかなら、普段は近所までのお使いなどに使え、自動車税も自賠責も安く、自動車保険に入っている人なら『ファミリーバイク特約』契約すればリーズナブル。車両価格を負担するだけで緊急時に役立つ心強い相棒を所有することが出来るから嬉しい。

唯一の「う〜ん!」は車体価格。高騰を続ける日本車だとクロスカブ110で33万4800円と高い。けれど30最近インドから並行輸入されている『NAVI110』というモデルなら新車でも10万円程度。もちろん中古車を探したっていいと思う。災害の準備だと言えば、奥方も説得できるかと。

御予算に余裕ある人だったら最近人気となっている大型のデュアルパーパスをおすすめしておく。大きなモデルならツーリングなど本来のバイクの楽しみ方も出来るから楽しい。私はスズキの『Vストローム』というモデルを持っており、緊急時にはしばらく遠方に非難しようと思っている。

(国沢 光宏)