ホンダが「着脱式バッテリー」開発でパナソニックと提携。EVやロボットへの搭載を計画?

ホンダが7月7日、複数の用途に使える着脱式バッテリーの開発でパナソニックと提携すると発表しました。

重さは約10kg程度で自動車、2輪車、ロボットなどへの利用を想定。従来の車載用バッテリーは車両に組み込んだままで他の用途に活用できませんでしたが、着脱・運搬を可能とすることで、電力インフラが乏しい新興国などの家庭用電源にも用途を広げる考えのようです。

ホンダはモビリティー、ロボティクスに加え、「エネルギー」を2030年に向けた注力分野に掲げるなど、既存事業に次ぐ事業育成を急いでおり、日経新聞によると同社は今秋、日本や東南アジアで発売する電動スクーターにパナソニックが製造する着脱式のリチウムイオン電池搭載を予定しているそうです。

既にインドネシアで開発品を2輪車から取り外して交換したり、他の2輪車に載せるなどの実証実験を開始しており、バギーなど小型EVのほか、防災用や接客用ロボットへの搭載を目指している模様。

一方、パナソニックも米テスラへのバッテリー供給に加え、トヨタ自動車ともEV用バッテリーでの協業を計画しており、今回のホンダとの提携により、2輪や家庭用などでさらに用途を拡大、供給先を増やす考えで、住宅や運輸、機械など様々な分野への利用拡大にも繋げたいとしています。

今回の自動車や家電、住宅に強みを持つ両社の提携により、新たな市場が生まれる可能性が出て来ました。

Avanti Yasunori・画像:HONDA、Panasonic)

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Avanti Yasunori

大手自動車会社で人生長きに渡って自動車開発に携わった後、2011年5月から「clicccar」で新車に関する話題や速報を中心に執筆をスタート、現在に至る。幼少の頃から根っからの車好きで、免許取得後10台以上の車を乗り継ぐが、中でもソレックスキャブ搭載のヤマハ製2T‐Gエンジンを積むTA22型「セリカ 1600GTV」は、色々と手を入れていたこともあり、思い出深い一台となっている。
趣味は楽器演奏で、エレキギターやアンプ、エフェクター等の収集癖を持つ。
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