ディーゼル追加で魅力100倍増し。ボルボ・XC60のパワートレーンについてまとめてみた!

今回投入されたディーゼルに話を戻すと、NOx浄化を尿素SCRで行うようになったのが最大のニュースです。尿素SCRとは、アンモニアが窒素酸化物と化学反応して窒素と水に還元される原理を用い応用した排ガス浄化技術ですが、この技術を採用したことで触媒への負荷が小さくなり、より余裕を持ったNOx対策が可能となりました。

ちなみにこの方法だと「アドブルー」という高品位尿素水の補充が必要になるのですが、その頻度は1万5000km~3万kmに1回(走行状況による)、3000円程度といいますから、ランニングコストを気にする必要はなさそうです。

実は今回、北海道から東京・新宿まで、このD4でロングドライブを行ってきたのですが、ディーゼルの懐の深さに感動を覚えました。わずかにアクセルを踏み込むだけでモリモリとトルクが沸き起こるので、運転があくせくせず、気持ちにゆとりができるのですね。

およそ1100km走った平均燃費は15.1km/L(2名乗車+機材、コンフォートモード常用、エアコンON)。給油は帰路の東北道で1回行っただけです。車重1.9トンを超えるSUVが悠々と800kmを走ってしまうのですから、D4の足の長さにも改めて頭が下がりました。

日本市場では、先代のXC60でもディーゼルモデルが圧倒的な人気でした。ロングドライブを通じて、ディーゼルファンの気持ちが分かったような気がします!

(文:角田伸幸/写真:平野 学)

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角田伸幸

1963年、群馬県のプロレタリアートの家庭に生まれる(笑)。富士重工の新米工員だった父親がスバル360の開発に立ち会っためぐり合わせか、その息子も昭和期によくいた「走っている車の名前が全部言える子供」として育つ。
上京して社会人になるも車以上に情熱を注げる対象が見つけられず、自動車メディアを転々。「ベストカー」「XaCAR」で副編集長を務めたのち、ポリフォニー・デジタルにてPlayStation用ソフトウェア「グランツーリスモ」シリーズのテキストライティングに携わる。すでに老境に至るも新しモノ好きで、CASEやパワートレインの行方に興味津々。日本ディープラーニング協会ジェネラリスト検定取得。大好物は豚ホルモン(ガツとカシラ)。
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