【OZモーターズ VW・ビートルコンバートEV試乗】日産・リーフの中古バッテリーをリユースし、VWビートルをEV化

電気自動車乗ったことのある人なら、力強い加速や静かな走りに自動車のネガが相当に解消される乗り物だ!と感じた人は多いんじゃないでしょうか? けれど、実用的には充電時間や航続距離がネックとなりそうで、不安がつきまとうのでは?と思ったこともあるはずです。

しかし、その「実用の仕方」の考え方を変えたら、気持ち良さだけが残る乗り物になる可能性があります。

それが旧車のコンバートEVです。OZモーターズのVWビートルにモーターとバッテリーを搭載したコンバートEVにはそんな可能性を感じます。

日産・リーフのバッテリーの半分を使用してリヤシート後方へ搭載。エンジンと同じく後方に搭載されたモーターからの駆動力はノーマルのミッションを通してタイヤへと伝えられます。

電気自動車のバッテリーは、およそ8割を目安に交換するのが今後の流れのように言われていますが、このビートルに搭載されるバッテリーは、中古リーフから降ろしたものを使用。見事にリユースしているので、環境にも優しいとも言えます。

一充電での航続距離は実用的に60〜70kmといいますから、中古初期リーフのまさに半分くらいの航続距離と変わらないくらいではないでしょうか。もちろん、ニーズに合わせて搭載量は選択できるそうです。

旧いクルマのデザインに惚れたり、思い出のクルマをもう一度走らせたいと思っても、なかなか所有するのが難しかったり走らせるのが大変だったりします。オイルが漏れてガレージを汚したり、燃料系が詰まったり、キャブのセッティングが狂ったり、点火系の不具合が生じたり、オーバーヒートしたり。

「それこそ旧車を走らせる楽しみの一つだ!」という意見にも賛同しますが、もっと気軽に旧車を動かしたいという考えにEVコンバートは、最適な選択肢とも言えます。

とは言え、乗る楽しさが無くなっていては話になりません。早速試乗してみました。

この記事の著者

小林和久 近影

小林和久

子供の頃から自動車に興味を持ち、それを作る側になりたくて工学部に進み、某自動車部品メーカへの就職を決めかけていたのに広い視野で車が見られなくなりそうだと思い辞退。他業界へ就職するも、働き出すと出身学部や理系や文系など関係ないと思い、出版社である三栄書房へ。
その後、硬め柔らかめ色々な自動車雑誌を(たらい回しに?)経たおかげで、広く(浅く?)車の知識が身に付くことに。2010年12月のクリッカー「創刊」より編集長を務めた。大きい、小さい、速い、遅いなど極端な車がホントは好き。
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