三菱自動車がタイでの生産500万台を達成。記念式典で電気自動車インセンティブへの参加も表明

タイは東南アジアのデトロイトと称されるほど、自動車産業が盛んな国です。そのタイに1960年代から進出し、着実に自動車製造を行ってきたのが三菱自動車です。

三菱自動車は1961年にタイに卸売会社を設立した後、1964年には組み立て会社を設立、累計生産台数は2010年に200万台、2013年に300万台、2015年に400万台、そして今年、2018年に500万台を記録しました。

この500万台の記録を祝う祝典がタイのラムチャバンにある三菱自動車の工場で行われました。祝典には日本国大使の佐渡島史郎氏、JETROバンコク事務所長の三又裕生氏がなどが来賓として列席。タイ国サイドからはソムキット副首相、ヒランヤー首相府省副大臣などの政府関係者に加え、MMThアドバイザリーボードメンバーや主要メディア関係者など多数が列席しました。

一寸木守一MMTh(三菱自動車タイランド)社長兼CEOのウエルカムスピーチに続いて、佐渡島史郎日本国大使がスピーチ。そしていよいよ益子修三菱自動車工業CEOのスピーチが始まりました。

益子氏はタイ工場の歴史を振り返るとともにその重要性を強調。今後もグローバルな生産拠点として製造が続けられることを語るとともに、ひとつの大きな決断を発表しました。

それはタイ政府が進める「タイランド4.0」という名の自動車電動化インセンティブへの参加表明です、三菱自動車はすでに10年にわたり、自動車の電動化には欠かせないインフラ整備などにも関わってきています。「タイランド4.0」への参加表明は電動車の製造を開始することを意味します。まだ、どんなクルマを作るのか、EVなのかPHEVなのか……そうしたことは決まっていないといいますが、アジアの地の自動車製造で大きな動きが始まろうとしているのは事実なのです。

(文:諸星陽一)

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諸星陽一

1963年東京生まれ。23歳で自動車雑誌の編集部員となるが、その後すぐにフリーランスに転身。29歳より7年間、自費で富士フレッシュマンレース(サバンナRX-7・FC3Sクラス)に参戦。
乗って、感じて、撮って、書くことを基本に自分の意見や理想も大事にするが、読者の立場も十分に考慮した評価を行うことをモットーとする。理想の車生活は、2柱リフトのあるガレージに、ロータス時代のスーパー7かサバンナRX-7(FC3S)とPHV、シティコミューター的EVの3台を持つことだが…。
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