EVやPHEVの「電気」を考える契機になった坂元中学校を再訪問し、電気について改めて考える【「EVスーパーセブン」で東北大震災被災地をめぐる旅・その3】

この後も「EVスーパーセブン」の旅は
5月22日 イオンモール名取で「仙台フォーラム」を開催/岩沼みんなの家訪問
5月23日 石巻 東日本大震災メモリアル 南浜つなぐ館/万石の里 女川本店訪問
5月24日 大川小学校跡地/南三陸防災対策庁舎/南三陸さんさん商店街/語り部プログラム訪問
5月25日 南町村崎神社商店街/気仙沼市内防潮堤訪問
5月26日 陸前高田 東日本大震災追悼施設/奇跡の一本松訪問
5月27日 恋し浜 ホタテデッキ/三陸とれたて市場訪問
5月28日 大槌町復興まちづくり情報プラザ/山田かき小屋/鎮魂と希望の鐘/震災メモリアルパーク中の浜訪問
5月29日 たろう観光ホテル/震災遺構 明戸海岸防潮堤/机浜番屋群訪問
5月30日 ひろの水産会館UNIQUE/たねいち産直ふれあい広場/種差海岸 蕪島訪問
5月31日 道の駅 みさわ 斗南藩記念観光村/大間崎訪問 ゴール

と続きますが、私の旅は5月21日「千年希望が丘公園」で終了しました。

この後はまた日本EVクラブの皆さんにお任せし、またまた「フォルクスワーゲン パサートGTE」で帰路へ。途中、常磐自動車道の原発近くでは数か所、放射線量の表示がされていましたが、放射線はその日一番多い3マイクロシーベルトを示しているところも。これは風向きや風の強さなどによって常時変わるようですが、被災地の苦しみや闘いはまだまだ終わっていない、いえ、終わることが無いのかもしれません。そんな方々や地域に、少しでも寄り添えたらな、と思っています。

そして私は今、改めて「電気」について考えています。

遅かれ早かれ、いずれは電動化、自動運転へとクルマの世界は進んでいきます。震災直後は節電を誰もが意識し実行。現在でもその時ほどでは無いかもしれませんが節電への意識は高いと思います。しかし年月が経つにつれて、その気持ちは少しずつ薄れていき、昨今はますます電気社会に。省電力の製品が増えていることもありますが、経済産業省エネルギー庁のデータによると発電総量は東日本大震災以降、減少しています。

しかし、このまま電気依存でよいのでしょうか?電気自動車が増加すれば、今より使用する電力量は当然増えます。2017年の日本のエネルギーはLNG(天然ガス)が38.7%、石炭が30.4%、石油が4.1%。少しづつ太陽光発電と自然エネルギーでの発電も増えてはいますが、そのほとんどが火力発電で賄われ、その割合は81.6%にも及びます。今回行った福島には東京電力 福島第一原発、福島第二原発、南に少し離れたところに東京電力 広野火力発電所もありました。どこも海沿いにあり、広野火力発電所も津波が来たら危なそうな場所に。もちろんそれに対しての対応は取られていると思いますが。

原発の代わりに急激に増えた火力発電…。EVやPHV、FCVの普及には、太陽光発電や自然エネルギー発電などの再生エネルギー発電の増加、あるいはそれに代わる環境負荷の少ないものでの発電が急務だなと。

(吉田由美)

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