帰還困難区域を通って、EVのバッテリーを再利用を担う「4Rエナジー」の工場へ【「EVスーパーセブン」で東北大震災被災地をめぐる旅・その2】

「EVスーパーセブンで元気と電気を届ける旅」、「EVスーパーセブン」と合流した翌日は「フォーアール(4R)エナジー株式会社 浪江工場」、山元町立坂本中学校を訪問し、千年希望の丘で給電キャンプ&鎮魂ライトアップというプログラム。そして今回の私の旅も、この日がメインです。

 

天神岬スポーツ公園を北上し、福島県・浪江町にある「4Rエナジー」の工場に向かいますが、途中には「東京電力 福島第一原子力発電所」と「東京電力 福島第二原子力発電所」があります。

本来は国道6号線で北上するのが最も近道ですが、この付近は放射線被害を受けた土地でもあり、未だに帰還困難区域もある場所。特に浪江町は一時、町全部が帰還困難地域となり、町民全員が避難した町でもあります。現在は解除された地域もありますが、未だにバイクや徒歩での通行が禁止されている区域もあります。そのため、「EVスーパーセブン」はオープンカーなので国道6号線を通るルートではなく、少し離れた高速道路のルートで「4Rエナジー」に向かうことに。

 

しかし私は「パサートGTE」で国道6号線で向かいました。6号線自体はクルマでは通過できますが、脇の家や脇道へは入れないところも多く入り口には柵が建てられている場所も。また帰宅困難地域の手前には防護している警備員が立っていて、このあたりは未だ原発事故の爪痕がくっきり。周辺の民家や店舗などは避難した時のままの状態で残っているので、まるで町全体が時が止まっているかのよう。ところどころに放射線量を表示するパネルがありますが、その時間そこに表示されていた数値は0.1〜最高で2.8μ㏜/h(マイクロシーベルト)。

空も景色も私たちが住んでいる場所と変わらない色をしているのに、突然、生活も家もすべてを奪われた町がそこにあるという現実に、いろいろな思いが頭をめぐり、自然に口数が少なくなります。