ショーワの提案。21世紀のパートタイム4WDと超軽量サスペンション【人とくるまのテクノロジー展2018】

もうひとつ、ショーワのブースで目をひいたのが超軽量ダンパーのプロトタイプ。乗用車で使われる多くのダンパーは、スチールの丈夫なケース(アウターチューブ)の中に、オイルやピストン、ロッドなどを収めた構造となっています。そのため重くなりがちです。

ショーワが提案する次世代の超軽量ダンパーは、アウターチューブをアルミ化したほか、スプリングシートを樹脂に置換、ロッドを中空式とするなどしたもので、この3つを同時に採用したダンパーは世界初ということです。これにより、従来品に対しておよそ20%という大幅な軽量化が期待できるのです。

さらに詳しくいえば、アウターチューブは高強度アルミ押し出し材、スプリングシートは強化ポリアミド材を使っています。また、スプリングシートを樹脂化することで、スチールをプレス成型している従来品よりも生産における柔軟性が増しているといの見逃せないポイントです。

(山本晋也)

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山本晋也

日産スカイラインGT-Rやホンダ・ドリームCB750FOURと同じ年に誕生。20世紀に自動車メディア界に飛び込み、2010年代後半からは自動車コラムニストとして活動しています。モビリティの未来に興味津々ですが、昔から「歴史は繰り返す」というように過去と未来をつなぐ視点から自動車業界を俯瞰的に見ることを意識しています。
個人ブログ『クルマのミライ NEWS』でも情報発信中。2019年に大型二輪免許を取得、リターンライダーとして二輪の魅力を再発見している日々です。
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