もうひとつ、ショーワのブースで目をひいたのが超軽量ダンパーのプロトタイプ。乗用車で使われる多くのダンパーは、スチールの丈夫なケース(アウターチューブ)の中に、オイルやピストン、ロッドなどを収めた構造となっています。そのため重くなりがちです。
ショーワが提案する次世代の超軽量ダンパーは、アウターチューブをアルミ化したほか、スプリングシートを樹脂に置換、ロッドを中空式とするなどしたもので、この3つを同時に採用したダンパーは世界初ということです。これにより、従来品に対しておよそ20%という大幅な軽量化が期待できるのです。
さらに詳しくいえば、アウターチューブは高強度アルミ押し出し材、スプリングシートは強化ポリアミド材を使っています。また、スプリングシートを樹脂化することで、スチールをプレス成型している従来品よりも生産における柔軟性が増しているといの見逃せないポイントです。
(山本晋也)