キャンピングカー旅、停泊場所の思い出エピソード【車中泊女子のキャンピングカー生活】

年中キャンピングカーで寝泊まりしながら旅生活をしているので、「どこが一番よかったですか?」と聞かれることもしばしば。一概に「ここ!」とは言えず、答えに困窮してしまう質問のひとつでもあります。

公園や海水浴場、キャンプ場などなど停泊場所は色々ありますが、特に印象的だったエピソードをご紹介します。

無難にキャンプ場に泊まることも、ままあります。北海道などでは無料のキャンプ場もありますし、また簡単に捨てられないカセットガスボンベなどを処分したい時にもキャンプ場を利用させていただきます(予め電話などで捨てられるか聞いています)。

とあるキャンプ場でカラの一升瓶を5〜6本(!)捨ててたら管理人さんに「お酒が好きなのかい?」と声をかけられ、最終的に「呑みに行こうか」と誘われたこともあります。この時は、管理人さん行きつけのお店が定休日で実現しませんでしたが、また別のキャンプ場に数日お世話になった際にも、管理人さんと仲良くなって飲みに行ったりカヌーに乗せてもらったり、思いがけずよくしていただいたことは忘れられないいい思い出です。

管理人さんは地元の方がほとんどですから、地元ならではのレア情報を教えてくれたりもしますし、そのお陰で評判のお食事処を教えてもらったりと、ガイドブックよりも頼りになります。

「オート」キャンプ場と明記していないところでも利用させてもらえる場合があるので、電話確認してみるといいですよ。

夏になると登山をするので、その登山口駐車場で停泊することもあります。ハイシーズンになると朝には満車になって停められなくなったりするので、朝が弱い筆者にとってたいへん便利です。

登山とは関係なくても、山間部や峠の駐車場に停泊することもあります。街灯がなかったり、ちょっと怖いなと思ったりもしますが、眼下の夜景や頭上の星空をずーっと、ぼけーっと眺めている時間はかけがえのないものです。

お気に入りの峠の駐車場があるのですが、毎回違った景色に遭遇します。初回は満天の星空、2回目は霧に覆われて真っ白、3回目は満月で星は見れなかったけど森が幻想的で美しかった…などなど。天気予報を調べずに思い立ったら行ってしまうのですが、そんなサプライズ的な現象も楽しみにしています。

はじめてトラツグミの鳴き声を聞いた時は、身が凍りました。誰かが笛を吹いていると思ったのです。こんな夜中に、こんな山奥で!?

その時もう1台、車中泊らしきクルマがいたのですが気づいたらいなくなっていました。怖くなって移動したのかも知れません。ちなみに伝説の妖怪「鵺(ぬえ)」はトラツグミの声から想像されたのだとか。幽霊の正体見たり枯れ尾花、というところですね。

ここで、筆者にとって欠かせない安眠のためのチェックポイントをいくつか挙げてみます。

まず駐車場はフラットか、これは基本ですね。それから交通量の多い幹線道路に面していないか、線路が近くにないかなど周辺の状況をチェック。個人的には大型店舗なども隣接していない方が居心地がいいのですが、街灯やネオンがないと怖くて眠れない、という意見も耳にします。

隣が田んぼで、ゲコゲコとカエルの鳴き声がうるさくて参った、という話は、田舎暮らしに慣れている筆者にとっては意外でした。「風情がある」程度にしか思っていなかったのですが、なるほど虫の声などもうるさいと思われる方もいるのかも知れません。

海沿いでは波の音も気になるでしょうし、個人的には川のせせらぎとか水音がするとトイレに行きたくなるというか(笑)、寝ていてもトイレに行く夢を見そうな気がしてしまいます。実際には、そんなことないんですけどね。

停泊場所における最大の安心要素は「いつでも利用できるトイレ」の有無だったりして!?

(松本しう周己)

この記事の著者

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松本しう周己

高校は美術科を卒業し、印刷会社のデザイン部に就職するも2年足らずで退職してフリーターに。主にコンサート・イベント関係で全国を駆け回る。その後、なぜかウェブデザインの道へ。仕事としては車との接点はまったくないが旅行好きでドライブ好き、20年前から道の駅などで車中泊していた。
「ネットを通して仕事ができれば、どこにいても構わないのでは」と、2005年、ついにキャンピングカーを自宅兼仕事場としてしまった。根は機械オンチなため、日進月歩の日々。
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