日産自動車と三菱自動車工業は4月24日、神奈川県相模原市にある日産自動車の自動車補修部品倉庫(相模原部品センター)を、2018年10月から両社で順次共同利用する計画を発表しました。さらに、同倉庫から関東地方に広がる配送ネットワークも共同利用されます。
今回の取り組みは2016年10月に三菱自動車が日産とルノーによるアライアンスに参画したことに基づくもので、アフターセールス機能の統合の一環。
現在、三菱自動車は関東地方に大規模な自社の補修部品倉庫を持っていないそうで、同計画では相模原部品センターに三菱自動車のユーザー向け補修部品(アクセサリーを含む)が新たに3万点以上格納され、補修部品の配送において日産・三菱の一部共同配送も開始。
これにより受注から到着までの時間を短縮することで、関東地方を中心に三菱自動車のオーナーを対象としたアフターサービスの品質向上を目指すとしています。また、日産と三菱自動車はこの取り組みを通じて、スペースの有効利用や庫内作業および配送業務の効率化による両社への相乗効果の創出を図るそうです。
三菱自動車には、日産の既存の物流インフラを活用することによるコスト低減効果、日産には自社の物流インフラをこれまで以上に有効活用することによる効率化や共同配送によるコスト低減が期待されます。
三菱は、次期アイミーブの後継モデルを日産にも供給するのでは? という一部報道もあります。OEM供給をはじめ購買や各技術の共同開発、部品などの共有化だけでなく、こうした物流拠点の共同活用などによりルノー日産、三菱の3社連合の競争力向上が図られることになります。
(塚田勝弘)