日本発の小型EV・フォムが発売を開始。ガルウイング&4WDのコンセプトモデルは注目度バツグン【バンコク・モーターショー2018】

タイのバンコク近郊で3月28日から4月8日まで開催中の「第39回バンコク・インターナショナル・モーターショー」でのFOMM(フォム)の出展の様子です。

フォムは2013年に日本で創業されたベンチャーで、創業者の鶴巻日出夫氏はスズキ→アラコ(現トヨタ車体)→SIMドライブという経歴を持つ人物です。フォムからは注目のモデル2種が登場しました。

 

1つはコンセプトモデルのAWDスポーツ・コンセプトです。その名のとおり総輪駆動のスポーツモデルで、ガルウイングドアを持つオープンボディの2シータースタイルが目をひきます。

AWDのシステムは非常にシンプル。4つのホイールすべてにモーターを取り付けたインホイールモーター方式です。最高出力は20kW、最大トルクは1120Nmとなっています。バッテリーはリチウムイオンで、2.96kWhのものが4つ搭載されます。

もう1台はFOMM ONEと名付けられた市販車です。標準価格は66万4000バーツ(約230万円)ですが、初期ロッドの特別価格ということで2000台限定で59万9900バーツ(約205万円)という破格の価格設定が行われています。FOMM ONEは全長×全幅×全高が2385×1295×1560mmとコンパクトなボディサイズですがシートは4座席用意されています。

バッテリーはリチウムイオンで、2.96kWhのものが4つ搭載されます。駆動方式は前輪駆動のインホイールモーター方式で、最高出力は10kW、最大トルクは560Nmとなっています。面白いのは冠水被害の多いタイでの使用性を考え、万が一冠水した際もボディを浮かせ、フロントホイールに付けられたフィンで進むことができるようにしていること。ただし、水陸両用という考え方でなくあくまでもエマージェンシーで、水中走行後はメンテナンスが必要としています。

(文・写真:諸星陽一)

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諸星陽一

1963年東京生まれ。23歳で自動車雑誌の編集部員となるが、その後すぐにフリーランスに転身。29歳より7年間、自費で富士フレッシュマンレース(サバンナRX-7・FC3Sクラス)に参戦。
乗って、感じて、撮って、書くことを基本に自分の意見や理想も大事にするが、読者の立場も十分に考慮した評価を行うことをモットーとする。理想の車生活は、2柱リフトのあるガレージに、ロータス時代のスーパー7かサバンナRX-7(FC3S)とPHV、シティコミューター的EVの3台を持つことだが…。
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