ホンダ初のモデルはエンジンを「押しがけ」しないとかからなかった! ホンダA型【ホンダコレクションホール デモンストレーション走行】

ツインリンクもてぎにあるホンダコレクションホールが、開館20周年を記念した新展示開催にあたり、ホンダの歴史上欠かせない車両を走行させる特別イベントを行いました。そこで、数回に分けて実走車両を紹介していきます。

今回紹介するのは1947年登場の『ホンダA型』。

これは初めて「ホンダ」という名前を製品に使ったモデルです。とはいっても完成した車体としての販売ではなく、一般的な自転車に後付けするエンジンキットがその製品の実態です。

2スト50ccエンジンの始動は非常に独特。セルスターターやキックペダルもなく、エンジンをかけるには押しがけに近い形態を取ります。

まずは通常の自転車と同じようにペダルをこぎ、速度が乗ったら股下のクラッチレバーを前に倒し、後輪の動力をエンジンに伝えエンジンを始動します。

エンジンがかかったらその後はハンドル右側についているレバーを操作し、アクセル開度を調整します。

エンジンを停止するのもイグニッションキーやキルスイッチなどはついていませんので、これもまた独特です。左手に設置されたデコンプレバーをぐいっと握ることでエンジン内部の圧力を抜いて停止させるという形になるのです。

この記事の著者

ウナ丼 近影

ウナ丼

動画取材&編集、ライターをしています。車歴はシティ・ターボIIに始まり初代パンダ、ビートやキャトルに2CVなど。全部すげえ中古で大変な目に遭いました。現在はBMWの1シリーズ(F20)。
知人からは無難と言われますが当人は「乗って楽しいのに壊れないなんて!」と感嘆の日々。『STRUT/エンスーCARガイド』という名前の書籍出版社代表もしています。最近の刊行はサンバーやジムニー、S660関連など。
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