スタッドレスタイヤ、ウインタータイヤ、オールシーズンタイヤの特性を体験した横浜ゴムの試乗会

コンパウンドやトレッドデザインの違いで、スタッドレスタイヤの進化をわかりやすく体験できた横浜ゴムのスタッドレス勉強会では、普段日本では乗ることができないタイヤの試乗もかないました。

用意されたのは北米向けオールシーズンタイヤのアビッド・アセンド、欧州向けウインタータイヤのブルーアース・ウインターV905、そして日本向けのスタッドレスタイヤのアイスガードIG60の3種です。

圧雪路での試乗ではスタッドレスタイヤのアイスガードIG60が安定して高い性能を発揮します。スラロームを繰り返しても右から左へ舵角が大きく変化してもグリップがついてきます。ウインタータイヤのブルーアース・ウインターV905もステアリングに対する反応は十分に高いレベルを確保しています。コントロール性の高さはスタッドレスタイヤに迫るものがありました。オールシーズンタイヤのアビッド・アセンドは圧雪路ではどうしても性能を発揮できません。それぞれの地域で求められる性能がよく表れていることを確認できました。
 

氷盤試験路でブレーキングを行った際もスタッドレスタイヤはガツンと最初から制動力を発揮しますが、ウインタータイヤは若干初期制動力の弱さを感じます。オールシーズンタイヤについてはブレーキペダルを踏んだ時点から制動力の弱さを感じました。

(文:諸星陽一)

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この記事の著者

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諸星陽一

1963年東京生まれ。23歳で自動車雑誌の編集部員となるが、その後すぐにフリーランスに転身。29歳より7年間、自費で富士フレッシュマンレース(サバンナRX-7・FC3Sクラス)に参戦。
乗って、感じて、撮って、書くことを基本に自分の意見や理想も大事にするが、読者の立場も十分に考慮した評価を行うことをモットーとする。理想の車生活は、2柱リフトのあるガレージに、ロータス時代のスーパー7かサバンナRX-7(FC3S)とPHV、シティコミューター的EVの3台を持つことだが…。
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