システム総合出力462ps! パナメーラ4Eハイブリッドは4ドア版911のよう

ポルシェのフル4シーターセダン・パナメーラは、低く流麗なボディとスポーツカーそのもののハンドリングで大人気を博しているモデルです。

現行モデルは2016年に登場しましたが、今回、2017年に追加発表されたプラグインハイブリッドモデル『4Eハイブリッド』に試乗することができました。

パナメーラシリーズには標準モデルとロングボディのエグゼクティブ、そしてシューティングブレーク(ワゴン)のスポーツツーリスモが用意されますが、パナメーラ4Eハイブリッドは標準とロングのみに設定されます。

こうしてボディタイプは多く設定されているパナメーラですが、すべてに共通しているのはルーフからテールに向けての流れるようなライン(角度はそれぞれですが)。これが同社の911シリーズを意識したことは明らかですね。

実際に肉眼で見てもそのクーペによく似た造形のテールライトと合わせ、リアからの眺めはさながら4ドア911といった感じです。室内は前後左右ともに広い空間が確保されています。

リアシートは独立した2人がけで乗車定員は4人となります。

外観から受ける印象では、室内高が不足するのではと危惧していましたが、実際に乗り込んでみると上下方向にも余裕があることがわかります。

実はこれ、パナメーラのボディサイズとデザインによるマジックともいえるものです。ルーフの高さが非常に低く見えますが、実は全高は1400mmを超えています。全長が5000mmを超える特大サイズのため相対的にハイトが低く見えているのです。

センターコンソロールには12.3インチの大きなタッチスクリーンがセットされています。

また、ステアリングに装着されたダイヤル等により(パナメーラ全車に装備の)スポーツとスポーツプラスのモードに加えて、4つのモーター関連制御(「Eパワー」「Eホールド」「Eチャージ」「ハイブリッドオート」)へと切り替えが可能です。

フロントに搭載されるエンジンはV6・2.9リッターで出力は330ps。このVバンクの中央にタービンを2機配置する独特なレイアウトが特徴的。モーターと合わせたシステム総合出力は462psにも達します。

先代モデルのプラグインハイブリッドはFRのみでしたが、今回から駆動方式がAWDに変更されています。なお後輪をエンジン、前輪をモーターといった役割分担ではなく、出力はすべて8速デュアルクラッチトランスミッション(PDK)を介して前後に分配されます。

この記事の著者

ウナ丼 近影

ウナ丼

動画取材&編集、ライターをしています。車歴はシティ・ターボIIに始まり初代パンダ、ビートやキャトルに2CVなど。全部すげえ中古で大変な目に遭いました。現在はBMWの1シリーズ(F20)。
知人からは無難と言われますが当人は「乗って楽しいのに壊れないなんて!」と感嘆の日々。『STRUT/エンスーCARガイド』という名前の書籍出版社代表もしています。最近の刊行はサンバーやジムニー、S660関連など。
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