水平対向4気筒の718ボクスターSは「懐かしいボクサーサウンド」がする

例えて言うならNAロードスターからNBに変更された時のようなイメージと言えば分かりやすいでしょうか。マツダのそれではAピラー部分とソフトトップの構造部分は共通のままでモデルチェンジが行われましたから。

前後のライトはそのカバー形状こそ従来イメージを踏襲していますが、内部を構成するライト部分の印象は大きく変わっています。とりわけテールライトは片側4箇所に光るテールランプや中央を貫く細いブレーキ&ウィンカーが注目です。

ボクスターといえば911に対しての弟分・ジュニアといったイメージから小さい印象がありますが、全長は4.4mあります。実際に目にするとかなり大柄で華奢な印象はありません。各部の作り込みの良さも合わさって所有満足度は非常に高そうです。

それでいて全幅は1801mmと、昨今の欧州車基準(例えばメルセデスAクラスの全幅は1780mmあります)と比較すれば細めですから取り回しは良さそうです。

インテリアに目を移します。ゴテゴテしないプレーンなデザインのシートに座ってみると不思議なほど体をホールドしてくれることがわかります。複雑な調整機構を操作しなくても一発で体にフィットするのは楽でありつつ、よくあつらえられた衣服のようで高級さを感じます。

メーターやインパネはカイエン・マカンなどの同社製SUV系に比べるとシンプル。華美なところを排除し質実剛健なイメージでまとめています。

今回試乗した車両ではオプションのスポーツクロノパッケージを装着していました。この装備ではステアリングホイール右側のダイヤル、もしくはセンターコンソールのスイッチを操作することで走行モード切り替えが可能です。

この記事の著者

ウナ丼 近影

ウナ丼

動画取材&編集、ライターをしています。車歴はシティ・ターボIIに始まり初代パンダ、ビートやキャトルに2CVなど。全部すげえ中古で大変な目に遭いました。現在はBMWの1シリーズ(F20)。
知人からは無難と言われますが当人は「乗って楽しいのに壊れないなんて!」と感嘆の日々。『STRUT/エンスーCARガイド』という名前の書籍出版社代表もしています。最近の刊行はサンバーやジムニー、S660関連など。
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