トヨタ自動車が2018年3月期決算で過去最高利益2.4兆円を計上した背景は?

トヨタ自動車が2月6日、2018年3月期(2017/4〜2018/3)の連結決算予想を発表、その中で前回の業績予想を上方修正しました。

米トランプ政権による法人税減税(35%→21%)に伴い、純利益が4,500億円膨らんで過去最高となる2.4兆円に達する見通しで、売上高が29兆円(+5,000億円)、営業利益が2.2兆円(+2,000億円)、利益率8.3%(+1.5%)となる見込み。

また前期(2016/4-2017/3)比では、売上高が+5.1%増、営業利益が+10.3%増、純利益が+31.1%増と予想しています。

ちなみに、トヨタは2017年の世界販売台数で独VWやルノー・日産に次いで3位でしたが、ライバルの利益規模は日本円換算で1.5兆円規模であり、トヨタが6割ほど上回っている状況。

そうしたなか、同社の小林耕士副社長は今回の収益予測について、米国の法人税減税と円安の影響が大きく、手放しで喜べる状況ではないとしており、米国の自動車市場減速も懸念されることから、為替に左右されない収益体質作りの重要さを強調。

本年、上級セダン「アバロン」や、レクサスの旗艦セダン「LS」など、改良も含め15モデルの新型を投入するトヨタですが、今後は自動運転やEV等の次世代技術を巡り、米グーグルやアップルなどのIT業界もライバルとなるだけに、これまで以上に新モデルの商品力が収益の鍵を握ることになりそうです。

Avanti Yasunori・画像:TOYOTA)

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Avanti Yasunori

大手自動車会社で人生長きに渡って自動車開発に携わった後、2011年5月から「clicccar」で新車に関する話題や速報を中心に執筆をスタート、現在に至る。幼少の頃から根っからの車好きで、免許取得後10台以上の車を乗り継ぐが、中でもソレックスキャブ搭載のヤマハ製2T‐Gエンジンを積むTA22型「セリカ 1600GTV」は、色々と手を入れていたこともあり、思い出深い一台となっている。
趣味は楽器演奏で、エレキギターやアンプ、エフェクター等の収集癖を持つ。
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