トヨタ自動車が2017年に生産・販売を伸ばすも世界販売3位だったワケは?

トヨタ自動車が1月30日、ダイハツ・日野を含むグループの2017年(1‐12月)国内生産/国内販売/輸出/海外生産の各実績を発表しました。

それによると、国内生産は426.5万台(前年比+5.7%)と、5年ぶりに前年実績を上回っています。
トヨタ:319万台(前年比+0.7%)、ダイハツ:92万台(同+27.2%)、日野:15.6万台(同+6.8%)

また海外生産も620.1万台(前年比+0.4%)と、2年連続で前年実績を上回り、過去最高となっています。
トヨタ:581.8万台(前年比+0.2%)、ダイハツ:34.4万台(同+1.6%)、日野:4万台(同+23.3%)

国内販売は233.2万台(前年比+4.5%)と2年連続で前年実績を上回り、含軽市場に占めるシェアは44.5%。
トヨタ:163.3万台(前年比+3.3%)、ダイハツ:63.1万台(同+7.5%)、日野:6.8万台(同+7.1%)

輸出についても189.6万台(前年比+5.3%)と、5年振りに前年実績を上回っています。
トヨタ:181.7万台(前年比+5.2%)、ダイハツ:2台(前年並)、日野:7.9万台(同+7.9%)

以上のように、生産面ではダイハツ、日野の伸びが目立っており、また販売においても、グループ全体で前年比4~5%台の伸びを示すなど、年間実績としては比較的好調に推移していると言えそうです。

ただ、世界販売においては主力の北米市場で振るわなかったことや、中国市場で販売が伸びず1038.6万台(前年比+2.1%)に留まっており、2016年に続き首位を獲得したVWの1,074万台(同+4.3%)や、今回2位に食い込んだ日産/ルノー/三菱グループの1,061万台(同+6.5%)に続く、3位のポジションとなっています。

2012年以降、4年連続で首位をキープしていたトヨタ自動車ですが、一昨年に首位をVWに明け渡して以降、戦略見直し(むやみに販売規模の拡大を追わない)を図っている模様で、今後の動向が注目されます。

Avanti Yasunori・画像:TOYOTA)

【関連記事】

トヨタ自動車と中部電力が電動車用バッテリーのリユース事業でコラボレーション
https://clicccar.com/2018/02/02/555615/

トヨタ、米・加州でのFCV販売台数が3,000台を突破。水素供給体制強化へ
https://clicccar.com/2018/01/26/553826/

トヨタ「C-HR」が2017年のSUV年間新車販売台数でTOPに!
https://clicccar.com/2018/01/12/547770/

軽自動車の販売が大きく伸びた2017年、今年の国内新車市場の先行きは?
https://clicccar.com/2018/01/07/546574/

トヨタがEV開発を加速!2020年、環境規制を強める中国を皮切りにEV投入
https://clicccar.com/2018/01/05/545969/

この記事の著者

Avanti Yasunori 近影

Avanti Yasunori

大手自動車会社で人生長きに渡って自動車開発に携わった後、2011年5月から「clicccar」で新車に関する話題や速報を中心に執筆をスタート、現在に至る。幼少の頃から根っからの車好きで、免許取得後10台以上の車を乗り継ぐが、中でもソレックスキャブ搭載のヤマハ製2T‐Gエンジンを積むTA22型「セリカ 1600GTV」は、色々と手を入れていたこともあり、思い出深い一台となっている。
趣味は楽器演奏で、エレキギターやアンプ、エフェクター等の収集癖を持つ。
続きを見る
閉じる