【日産オールラインアップ雪上試乗】EVは寒さに弱い!? けど、新型リーフは雪と氷に強いと断言できるワケは?

と、冬期雪が降る地域で普段使いに使用するお勧めのクルマとして新型リーフをとくに押したい理由を述べてきましたが、「冬場」「EV」をキーワードにすると問題視されるのが電費。エアコンをガンガン使用せず走行できない冬場、多くの電力が必要となることで走行距離が問題になるのではないかということです。

確かに筆者も冬場同様、エアコンが必須な夏場に先代リーフの走行テストをしたとき、残りどれくらい走行できるかをびくびくしながら走った経験があります。

ただ、日常クルマを使う場合、買い物で5〜10km、通勤でさえ長くても1日数十キロという方が大半なのではないでしょうか。これくらいの走行距離であればエアコンやその他、暖房装備をガンガン使ったところでまったく問題なく、例え自宅に充電設備がなくとも1週間に一度、日産ディーラーやその他の充電スポットで充電するくらいの面倒ではない頻度ですますことができるでしょう。

冬場にどうしても長距離を走らなくてはいけないという条件がある場合など、(そもそも、リーフが購入する候補に挙がるケースは少ないとは思いつつ)どうしてもデメリットは出てきますが、優れたモーター制御や、雪道でも安心して車体をコントロールできる機能やe-Pedalを備えたリーフの走行性能は、従来のクルマとはまったく違います。
モーター制御や各種機能・技術が集約し雪国で優れた性能を発揮するリーフ。そんな未来的な技術を意識せず雪国での日常使いで“普通”に使えること、これがこのクルマの凄さなのではと感じた試乗会でした。

(文:テヅカ・ツヨシ/写真:小林 和久)