マツダが1月30日に発表した2017年の年間車両販売台数は、国内が21万台(前年比+4.1%)、海外輸出が79.3万台(同-2.9%)となっています。
車種別では国内で4.2万台(前年比+5.7%)を販売した「CX-5」が好調で、輸出でも同モデルが33.5万台(前年比+7.1%)と好調。また「CX-3」についても12万台(同+27.1%)と大きく伸びましたが、モデル末期の「アクセラ」の販売減(同-20.5%)などにより、輸出総台数では前年比減となっています。
一方、同社躍進のきっかけとなった「SKYACTIV」技術の今後の方向性について、日経新聞が初代「アテンザ」の主査で同技術の生みの親でもある金井会長との興味深い対談を掲載しています。
それによると、金井会長は2012年にSKYACTIVを全面的に採用した「CX-5」を量産したとき、ガソリンエンジンで最低3年、ディーゼルエンジンには5年の優位性があると考えていたそうです。
結果的には想定以上に優位な時期が続くことになり、近年ようやく他社が同社に近い水準に到達した状況。
そして同社は今後、ガソリンエンジンとディーゼルエンジン双方の利点を併せ持つ「SKYACTIV-X」こと、SPCCI(火花点火制御圧縮着火)技術で再び大きくアドバンテージを稼ぐ考えのようです。
高回転の伸びと太いトルク、良好な燃費性能を兼ね備えたエンジンで、これまでどのメーカーも研究開発はしていたものの、市販化には至らず「夢のエンジン」と言われて来た技術を具現化。
マツダは世界の自動車メーカーに先駆けてSPCCIエンジンの実用化に目処をつけ、2019年に次期「アクセラ」とみられる市販車を皮切りに「SKYACTIV-X」の搭載を予定しているようです。
(Avanti Yasunori・画像:MAZDA)
【関連リンク】
MAZDA 「SKYACTIV-X」
http://www.mazda.com/ja/csr/special/2017_01/