「見た目はカジュアル、中身はガチ」。スバルXVで八甲田に向かってわかったこと

最新のシャシー設計と、最新スタッドレスタイヤのコンビネーションは雪道でもグリップの不安がなく、シーンによってはまるで舗装路のように旋回するのですが、アイスバーンではそうはいきません。やはり滑ります。

そうした路面で、ABSは確実に作動。ペダルからのフィードバックは大きくはありませんが、フィードバックもわかりやすく、踏力によって制動距離をコントロールしやすいと感じました。なんでもAWDについてはロックしたタイヤを駆動力で回ることによって車両速度とタイヤ回転をシンクロさせ、ABSの効きをよくするといった制御も入っているといいます。

ブレーキングでは四駆のメリットはあまりない(エンジンブレーキは有利だけれど、車重が増すというネガもある)という見方もありますが、四輪の駆動力をABSの適正な作動をアシストするために活用しているというのがSUBARUのテクノロジー。今回、雪道で感じた制動コントロール性の良さには、そうしたSUBARUの作り込みの一端が貢献しているのです。

試乗車の「クールグレー・カーキ」をはじめとしたユニークなボディカラーやアクティブな意匠のオリジナルホイールなどからアーバンSUVのイメージが強いSUBARU XVですが、その中身は走破性やコントロール性など本気のSUVとして作り込まれているのです。

■SUBARU XV 2.0i-S EyeSight(ルーフレール装着車) 主要スペック
車両型式:DBA-GT7
全長:4465mm
全幅:1800mm
全高:1595mm
ホイールベース:2670mm
車両重量:1440kg
乗車定員:5名
エンジン型式:FB20
エンジン形式:水平対向4気筒DOHC 直噴
総排気量:1995cc
最高出力:113kW(154PS)/6000rpm
最大トルク:196Nm(20.0kg-m)/4000rpm
変速装置:CVT
燃料消費率:16.0km/L (JC08モード)
タイヤサイズ:225/55R18
メーカー希望小売価格(税込):2,678,400円(ルーフレールとシャークフィンアンテナは別途オプション)

(写真:SUBARU/門真 俊 文:山本晋也)

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この記事の著者

山本晋也 近影

山本晋也

日産スカイラインGT-Rやホンダ・ドリームCB750FOURと同じ年に誕生。20世紀に自動車メディア界に飛び込み、2010年代後半からは自動車コラムニストとして活動しています。モビリティの未来に興味津々ですが、昔から「歴史は繰り返す」というように過去と未来をつなぐ視点から自動車業界を俯瞰的に見ることを意識しています。
個人ブログ『クルマのミライ NEWS』でも情報発信中。2019年に大型二輪免許を取得、リターンライダーとして二輪の魅力を再発見している日々です。
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