「ハンドルが無いクルマ」がついに実現!? GMが無人走行可能なクルマを販売するため、アメリカ運輸省と交渉中

自動車業界における最新トレンドのひとつであり技術革新が進んでいる自動運転について、業界の巨人といえるゼネラルモーターズが金字塔を打ち立てることになりそうです。

同社が発表したニューモデル「クルーズAV」のインテリア画像には、ステアリング・ホイールもペダルも見当たりません。ついにドライバーがいなくても走ることのできる高いレベルの自動運転車です。しかも、このクルーズAVは未来を示すコンセプトカーではなく、2019年に量産可能ということですから驚きです。

完全自動運転なのか、無人走行までカバーするのか不明ですが、いずれにしてもそのレベルの自動運転技術を搭載したクルマが量産されたことはありません。そのため、ゼネラルモーターズでは販売に向けてDoT(アメリカ合衆国運輸省)とコンタクトをとっているといいます。

つまり、技術的にはすでに可能なレベルにあり、あとは法整備などが進めば量産・販売が可能というわけです。そうした技術力についてはAピラーの外側に確認できる各種センサー類の洗練された様子からも見て取れます。

ところで、ステアリング・ホイールや各種ペダルのないコクピットですが、入力装置がないわけではありません。オーディオなどをコントロールすると思われるボタン類は確認できますし、ハザードを点滅させるスイッチも確認できますから、何らかの入力によってクルマをコントロールすることもできそうです。

それにしても、運転するための操作系がなくなると右に乗っても、左に乗っても問題ないわけですが、左ハンドルの国ではやはり左に乗る人が主流になるのでしょうか? それとも助手席側に乗ることで運転を任せたという気持ちになるのでしょうか?

(山本晋也)

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山本晋也

日産スカイラインGT-Rやホンダ・ドリームCB750FOURと同じ年に誕生。20世紀に自動車メディア界に飛び込み、2010年代後半からは自動車コラムニストとして活動しています。モビリティの未来に興味津々ですが、昔から「歴史は繰り返す」というように過去と未来をつなぐ視点から自動車業界を俯瞰的に見ることを意識しています。
個人ブログ『クルマのミライ NEWS』でも情報発信中。2019年に大型二輪免許を取得、リターンライダーとして二輪の魅力を再発見している日々です。
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