その新型シビック・セダンにワインディングロードと市街地で試乗することができました。
ワインディングロードでは、かなりの好印象。シビックという名前に期待する要素をすべてバランス良く達成しているといえるものでした。ステアリング操作に対する反応はリニアですし、後輪の接地感も不足のないもの。タイヤサイズはハッチバックの235/40R18に対して215/55R16となっていますし、エンジンもハッチバックがハイオク仕様であるのにセダンはレギュラー仕様で最高出力が若干劣るのですが、乗り比べてもそうしたネガは感じません。
むしろセダンという形状からくるボディ剛性のアドバンテージと、適度なグリップ感でしなりのあるタイヤがマッチして、操作に対するレスポンスだけでなく、クルマ全体から伝わってくるインフォメーションも必要十分以上。
さらに注目すべきはエンジンのレスポンスです。ハッチバックには6速MTが用意されていますから、そちらのほうがドライバーの意思に忠実なパワートレインであると想像していましたが、実際に乗ってみると、CVTのほうがブーストの立ち上がりがスムース(今度のシビックは1.5リッター直噴ターボを積んでいます)なのです。
具体的には、MTではエンジン回転が上がってから一息おいてブーストが盛り上がってくるのですが、CVTではインターセプターポイントが早めでエンジン回転とブーストが連動して高まってきます。結果的にタイヤに伝わるトルクがコントロールしやすいのはCVTという印象です。