【新車試乗】最北端のテストコースで再確認。スバル・レガシィはやっぱりフラッグシップモデルだ!

SUBARU(スバル)のフラッグシップモデル「レガシィ」は、2017年10月に実施されたマイナーチェンジによりD型に進化しました。

フロントフェイスやリヤバンパー、ホイールの意匠などを変更したビッグマイナーチェンジといえるD型レガシィでは、トランスミッション(CVT)の変速比幅の拡大やショックアブソーバーの設定変更などにより、走りも洗練されています。さらにスバルのコア・テクノロジーといえる先進安全技術「アイサイト」も設定上限を135km/hにするなど、機能も進化させているのがポイント。

そんな最新のフラグシップモデルに、おそらく日本最北端にある同社の美深テストコースにて試乗することができました。まずは高速道路を模した周回路で、アイサイトの進化を体験することにします。

将来的に高速道路の速度上限が120km/hになる可能性を考慮して、ターゲット速度の設定値を135km/hまで引き上げるといった機能拡張を果たしたアイサイト。路面の白線(区画線)を認識して車線中央維持を行なう「アクティブレーンキープ」も備わっています。

ステアリングに手を添えている必要はありますが、それなりに曲がっているテストコースでも、自動操舵的なアドバンテージは実感できます。ただし、120km/hで「アクティブレーンキープ」に任せて走行していると若干の不安感も出てきます。また、60km/h以下では機能はキャンセルされてしまいます。

このあたりは早急に「アイサイト・ツーリングアシスト」の採用を望みたいところです。

とはいえ、今回のマイナーチェンジにおいてアダプティブドライビングビームやフロント&サイドモニター、後側方警戒支援システムからなる「アイサイトセイフティプラス」を標準装備化するなど、総合安全性能の面では高いレベルを実現しているのは見逃せません。

そして、フットワークではサスペンションとパワーステアリングに手を加えています。ロール角を押さえたことで高速コーナーにおいて全体に漂う余裕感は、さすがフラグシップモデルといった印象。また、ギャップを超えるときのフラット感は車格の違いを実感させられます。それでいて、ハンドリングをダルにしてあるわけではないのはスバルらしいところ。ドライバーの意思で切り込んでいくと、けっして小さくはないボディが思いのままにコントロールできるように感じるのです。

この記事の著者

山本晋也 近影

山本晋也

日産スカイラインGT-Rやホンダ・ドリームCB750FOURと同じ年に誕生。20世紀に自動車メディア界に飛び込み、2010年代後半からは自動車コラムニストとして活動しています。モビリティの未来に興味津々ですが、昔から「歴史は繰り返す」というように過去と未来をつなぐ視点から自動車業界を俯瞰的に見ることを意識しています。
個人ブログ『クルマのミライ NEWS』でも情報発信中。2019年に大型二輪免許を取得、リターンライダーとして二輪の魅力を再発見している日々です。
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