【SUPER GT2017】ランクトップに返り咲いた初音ミク!第7戦タイRdを振り返り、チャンピオン争いを占う

午前中には晴れていたチャン インターナショナルサーキットですが、グリッドウォーク終了間際にはスコール!スタート時は雨が上がったものの路面はウェットで各チームともタイヤ選択に悩みます。そしてセイフティーカースタート。

序盤は完全なウェットのためレインタイヤを装着したHitotsuyama Audi R8 LMS、JMS P.MU LMcorsa RC F GT3、ARTA BMW M6 GT3、グッドスマイル 初音ミク AMG、SUBARU BRZ R&D SPORTの5台とそれ以外の差は大きく広がっていきます。

しかしウェットとはいえ雨は上がっているために周回が進むにつれ路面は走行ラインから乾き始め10周前後辺りからスリック勢の追い上げが始まっていきます。

そうなって来ると苦しくなるのはレインタイヤ勢。追い抜かれるか、タイヤ交換か。このタイミングでタイヤ交換をすればドライバーの周回数規定に抵触するのでピットインが2度になる。我慢して抵触しない周回数まで引張るかの判断をつけなくてはいけない各チーム。

ギリギリの判断でピットインしたのは予選2位だったJMS P.MU LMcorsa RC F GT3。JMSは周回数の読みを入れ18周で坪井から中山雄一にチェンジ。スリックタイヤで勝負をかけます。

スリックタイヤスタートの中で強さを見せていたのはD’station Porscheで22周目からトップに立ちタイヤの限界まで引張りまくった40周目にピットイン。JMSと初音ミクに順位を奪われますが、それでも3位でレースに復帰します。このときトップに立ったJMSは初音ミクに10秒というマージンを持っています。

初音ミクはファステストラップを繰り返しながら猛追します。しかしそのマージンは大きかったようでゴールの時には6秒。しかし4秒も詰めたところには男気を感じざるを得ません。

優勝は逃げ切ったJMS P.MU LMcorsa RC F GT3。これでランキング2位に浮上します。

そして2位にグッドスマイル 初音ミク AMG。これでランキングトップ!

このタイ戦でチャンピオン争いの顔ぶれがほぼ決定しました。

その中でもトップとなるグッドスマイル 初音ミク AMG。2位のJMSに9ポイント差で最終戦もてぎに臨みます。

グッドスマイル 初音ミク AMGがチャンピオンになるためには最終戦もてぎでJMSの前でゴールすればいいのですが、JMSがチャンピオンになるためには優勝してなおかつ初音ミクが3位以下でなくてはなりません。また初音ミク、JMSともにポイント圏外であればLEON CVSTOS AMGとARTA BMW M6 GT3にもワンチャンス無いこともありません。

チャンピオンの権利がまだ残っている2台と自力でチャンピオンを狙う2台。この4台が軸となりながら、そこに一矢を報いるライバルたち。最終戦もてぎで笑うのはどのチームなのか?いまからワクワクが止まりません。

(松永和浩)

この記事の著者

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松永 和浩

1966年丙午生まれ。東京都出身。大学では教育学部なのに電機関連会社で電気工事の現場監督や電気自動車用充電インフラの開発などを担当する会社員から紆余曲折を経て、自動車メディアでライターやフォトグラファーとして活動することになって現在に至ります。
3年に2台のペースで中古車を買い替える中古車マニア。中古車をいかに安く手に入れ、手間をかけずに長く乗るかということばかり考えています。
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