足回りにはSTI Sport専用にチューニングされたザックス製ダンパーと専用コイルスプリングを組み合わせたものが採用されているほか、BRZ用のSTIパフォーマンスパーツとしても人気の高いフレキシブルVバーやフレキシブルドロースティフナーフロントも装備。フレキシブルVバーはSTI Sport専用色となるブラック仕様でエンジンルーム内も引き締めています。
タイヤサイズは215/40R18の専用サイズとしたほか、ミシュランのパイロットスポーツ4を装備。標準モデルのパイロットプライマシーと比べ、タイヤ自体も静粛性やフィーリングをランクアップさせています。
ホイールはブラック塗装のスポーティな専用18インチアルミホイールを採用。一見STIアルミホイールセットとセンターキャップ以外は同一のものと思われがちですが、実はホイール自体の剛性もSTIホイールセットとは異なる仕様へと変更されているそうです。
実はこのBRZ STI Sport、先日北海道美深町にあるSUBARUのテストコース見学会でクローズコース内ではありますが試乗をさせていただいております。昨年の大幅改良で新設定された「GT」も、登場時は非常にしなやかで大人の乗り味となっていたその走りに非常に共感していたのですが、今回のSTI SportはそのGTをさらに走りの質感までも向上させたイメージとなっています。
コーナリングではまるでAWDのような安定した走り、路面の継ぎ目や荒れた部分(テストコース内に設置された疑似的区間でも試走)では、しなやかさに加え、しっとりとした上質なフィーリングとなっていました。登場から5年が経過したBRZですが、今年の年次改良でもリヤ側のボディ剛性が向上するなど、毎年進化を続け、初期型からはまるで違うクルマになったかのような印象を受けました。
(Text by井元 貴幸 Photo by 土屋 勇人・井元 貴幸・株式会社SUBARU)