軽自動車だけでなく、登録車への再参入をめざすダイハツがメインターンテーブルに展示したのが、DNコンパーノと名付けられたコンセプトモデルです。
「コンパーノ」という名前は1963年に登場したモデルに使われていました。コンパーノはライトバン、ワゴン、セダンが設定されました。
今回、コンセプトモデルとして展示されたものは、4ドアのクーペという位置づけが行われました。かつてのセダンモデルはコンパーノ・ベルリーナと呼ばれていました。ベルリーナとはベルリネッタ、つまりセダンを示す言葉ですから、今回のモデルはコンパーノ・クーペという呼び方になるかもしれません。そもそもベルリーナも最初は2ドアセダンだったので、それも面白いかもしれません。
フロントまわりで目を引くのは縦桟の大きなグリルで、このグリルがクラシカルな印象を高めています。サイドスタイルはアウディTTを彷彿とさせる流麗なラインと、フロントフェンダーからリヤフェンダーに続くプレスラインが特徴的になっています。
DNコンパーノには1リットルのガソリンターボエンジン、もしくは1.2リットルのハイブリッドが搭載されます。
私と同年代となる50歳前後のハートはバッチリつかんだようで、多くの同業者が絶賛していますが、私たちよりも上の世代はちょっと厳しい評価が多かったようです。それはきっと、初代のコンパーノ・ベルリーナに対する思い入れが大きいからなのでしょう。
(諸星陽一)