【東京モーターショー2017】 おっさんの心を鷲掴みにしたダイハツの意欲的小型車「DNコンパーノ」

軽自動車だけでなく、登録車への再参入をめざすダイハツがメインターンテーブルに展示したのが、DNコンパーノと名付けられたコンセプトモデルです。

「コンパーノ」という名前は1963年に登場したモデルに使われていました。コンパーノはライトバン、ワゴン、セダンが設定されました。

今回、コンセプトモデルとして展示されたものは、4ドアのクーペという位置づけが行われました。かつてのセダンモデルはコンパーノ・ベルリーナと呼ばれていました。ベルリーナとはベルリネッタ、つまりセダンを示す言葉ですから、今回のモデルはコンパーノ・クーペという呼び方になるかもしれません。そもそもベルリーナも最初は2ドアセダンだったので、それも面白いかもしれません。

フロントまわりで目を引くのは縦桟の大きなグリルで、このグリルがクラシカルな印象を高めています。サイドスタイルはアウディTTを彷彿とさせる流麗なラインと、フロントフェンダーからリヤフェンダーに続くプレスラインが特徴的になっています。

DNコンパーノには1リットルのガソリンターボエンジン、もしくは1.2リットルのハイブリッドが搭載されます。

私と同年代となる50歳前後のハートはバッチリつかんだようで、多くの同業者が絶賛していますが、私たちよりも上の世代はちょっと厳しい評価が多かったようです。それはきっと、初代のコンパーノ・ベルリーナに対する思い入れが大きいからなのでしょう。

(諸星陽一)

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諸星陽一

1963年東京生まれ。23歳で自動車雑誌の編集部員となるが、その後すぐにフリーランスに転身。29歳より7年間、自費で富士フレッシュマンレース(サバンナRX-7・FC3Sクラス)に参戦。
乗って、感じて、撮って、書くことを基本に自分の意見や理想も大事にするが、読者の立場も十分に考慮した評価を行うことをモットーとする。理想の車生活は、2柱リフトのあるガレージに、ロータス時代のスーパー7かサバンナRX-7(FC3S)とPHV、シティコミューター的EVの3台を持つことだが…。
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