つづいて、市街地からワインディング方面にステアリングを切って進みます。とくに登坂路におけるリニアリティは「スポーツハイブリッドi-MMD」ならでは、といえる部分。アクセル操作に対して遅れることなく、スッと加速します。ただし、減速についてはアクセル操作だけでは十分な減速は得られません。もちろん、ブレーキを踏むのは当たり前なのですが、いまや2モーターハイブリッドではワンペダル操作が増えていますから、そのあたりも期待してしまいます。
前述したようにパフォーマンスダンパーにより強靭でしなやかなボディとなった新型スパーダ・ハイブリッドですから、ハンドリングも楽しめるレベルで、パドルシフトが欲しくなるシーンもありました。同じ「スポーツハイブリッドi-MMD」を搭載するアコードには回生ブレーキの強さを調整するパドルシフトが備わっていますから。
ただし、車重の重いステップワゴンでは回生ブレーキを多用すると、すぐにバッテリーがいっぱいになってしまうため、今回の仕様においては回生ブレーキの強弱をコントロールするパドルシフトは装備しなかったとのこと。将来的に、バッテリー容量を増やした仕様(PHV)が登場するようなことがあれば、回生ブレーキを積極的に利用した走りも楽しめるかもしれません。
フロントマスクや大きなルーフエンドスポイラーなどエクステリアの変更が目立つ新型スパーダ。ハイブリッドのセレクトノブが新形状になっていたり、1列目中央のセンターコンソールに100Vのコンセントが用意(メーカーオプション)されていたりとインテリアでも気になるところは多数あります。なかでも、ハイブリッドのパーキングブレーキが電子制御タイプとなり、信号待ちなどでブレーキペダルから足を離せるオートホールド機構が付いたのは、市街地走行で役に立つことが実感できる新機構でした。
Mクラスミニバンにおける「勇ましい顔つき」と「ハイブリッド」というトレンドを手に入れた新生ステップワゴン・スパーダ。従来モデルでは苦戦していましたが、今度はライバルをリードする存在になったといえそうです。
●ホンダ ステップワゴンSPADA HYBRID G・EX Honda SENSING主要スペック
車両型式:・6AA-RP5
全長:4760mm
全幅:1695mm
全高:1840mm
ホイールベース:2890mm
車両重量:1820kg
乗車定員:7名
エンジン型式:LFA
エンジン形式:直列4気筒DOHC
総排気量:1993cc
最高出力:107kW(145PS)/6200rpm
最大トルク:175Nm(17.8kg-m)/4000rpm
電動機型式:H4
電動機形式:交流同期発電機
電動機最高出力:135kW(184PS)/5000-6000rpm
電動機最大トルク:315Nm(32.1kg-m)/0-2000rpm
燃料消費率:25.0km/L (JC08モード)
燃料消費率:20.0km/L (WLTC)
タイヤサイズ:205/60R16 92H
メーカー希望小売価格(税込):3,559,680円
(写真:門真 俊 文:山本晋也)
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