そこで今後期待されているのが、天候や周囲の交通状況に合わせて自動的に配光を制御してくれるヘッドランプの採用拡大。
2014年あたりから欧州メーカー(アウディ、BMW、メルセデス・ベンツ等)が採用を進めており、国内でもトヨタがレクサスLSやクラウンなどに、マツダもCX-8, CX-5, CX-3, アクセラ, デミオなどに採用するなど、今後の搭載車種拡大が期待されています。
わかりやすく表現すると、相手に幻惑を与える方向へのハイビーム照射を自動的にカットする技術で、ADB(配光可変ヘッドランプ)やAHS(アダプティブハイビームシステム)、ALH(アダプティブ・LED・ヘッドライト)」、「マトリクスLEDヘッドライト」などが存在します。
2種類の技術が存在しており、1つはヘッドライト内に可動シェードを設け、部分的に遮光するタイプで、もう1つは複数のLED光源をあらかじめ配置しておき、ブロックごとに照射を分割、幻惑を与える部分のLEDのみを消灯するタイプ。
コストアップは避けられないものの、既に標準装備されている「エアバッグ」や搭載が進みつつある「自動ブレーキ」などと同様に、採用車種が拡大すればコストダウンが進み、夜間事故の撲滅に大きな威力を発揮するに違いありません。
既に技術的には完成しており、装備モデルも存在するだけに、こうした次世代技術を投入したヘッドランプの早期採用拡大が望まれます。
【関連リンク】
TOYOTA 「AHS」
https://toyota.jp/anzen_anshin/gijyutu/14/index.html
MAZDA「ALH」
http://www.mazda.com/ja/innovation/technology/safety/active_safety/alh/