仏・ミシュラン社が自動車用空気入りタイヤの実用化に成功してから120年。
現在までに乗り心地や静粛性、操縦性などに影響するゴムの配合やトレッドパターンに関する技術には大きな進化が見られましたが、緩衝材として「空気」を利用する「基本構造」の面では進化が少ないのが実情です。
そうしたなか、空気入りタイヤの最大の敵ともいえる「パンク」や「バースト」を安全面から根絶すべく、東洋ゴム工業が次世代のタイヤ開発に向けて動き出しています。
兵庫県伊丹市に本社を置く同社は9月8日、パンクしない近未来型エアレスコンセプトタイヤ「noair(ノアイア)」の試作品を報道陣に公開しました。
同社では、空気を入れる必要が無いタイヤの研究を2006年からスタートさせ、これまで耐久性向上や騒音低減に向けて研究を重ねてきたそうです。開発品では、高剛性を持つ50組の樹脂製スポークが従来タイヤの空気層の代わりを担っており、路面からの衝撃を吸収する機能を持っています。