ボルボが2019年以降に発売する新型車を全て電動化すると宣言したのに続き(マイルドハイブリッドやプラグインハイブリッドを含む)、2017年9月7日、ジャガー・ランドローバーが2020年までに全ラインナップに電動化仕様を設定すると発表しました。
これは、同社が初めて開催したロンドンでの「Tech Fest 2017」においてアナウンスされたもの。同イベントは、モビリティの将来をテーマに展示やパネルディスカッションなどが盛り込まれています。
ジャガー・ランドローバーの最高経営責任者(CEO)のラルフ・スペッツ氏は、「2020年からジャガー・ランドローバーのすべての車種に、EV(電気自動車)、PHEV(プラグインハイブリッド)、MHEV(マイルドハイブリッド車)といった電動化車両を取り揃えることで、幅広い選択肢を提供していきます。まずは、初となる電気自動車であるエレクトリック・パフォーマンスSUVのI-PACEを来年に発売する予定です」とコメント。
「Tech Fest 2017」では、あのEタイプをEV化した「E-TYPE ZERO」が発表されています。
「E-TYPE ZERO」は1968年式の「E-TYPE Series 1.5 Roadster」をベースにレストアし、0-100km/h(62mph)加速がわずか5.5秒という最新鋭の電動パワートレインを搭載。ジャガーおよびランドローバーのクラシックカーのオーナーや愛好家向けに、幅広いプロダクトやサービスを提供する施設として英国コベントリーにオープンしたクラシック・ワークスにおいて、ジャガー・クラシック部門が手掛けたモデルになります。
また、同社初のピュアEVである「I-PACE コンセプト」をはじめ、2040年以降の未来のモビリティを示唆するバーチャル・コンセプト・モデル「FUTURE-TYPE」も発表されています。
完全自動運転が可能な「FUTURE-TYPE」は、コネクティビティのある世界でのモビリティのあり方を模索したもので、クルマを所有するのではなく、自ら走行する車を共有するという未来の形を提示。
技術面で中核となるのが、インテリジェント・ステアリングホイールの「Sayer」です。名車Eタイプを手掛けた伝説のデザイナーであるマルコム・セイヤー(Malcolm Sayer)にちなんで名付けられたというこのステアリングホイールは、車両に固定されるのではなく、持ち運びが可能というから驚き。もはやゲームやSFの世界? のような気もします。
ほかにも、コンパクト・パフォーマンスSUVである「E-PACE」、新型「DISCOVERY」をベースにしたビスポーク・モデル「PROJECT HERO」なども披露されています。
(塚田勝弘)
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