たくさんのティフォシで埋め尽くされた2017年F1第13戦イタリアGP。6番手からスタートしたセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)が素晴らしい走りで3位表彰台を獲得し、表彰式のセレモニーは大盛り上がりでした。
イタリアといえばフェラーリ、フェラーリといえばイタリア! ということで、9月7日(木)発売の「F1速報イタリアGP号」ではフェラーリ創業70周年記念特集を掲載。今号の見所と合わせて紹介します!!
フェラーリの聖地モンツァで、ルイス・ハミルトン(メルセデス)に開幕以来守ってきたドライバーズ・チャンピオンシップ首位の座を譲ってしまったベッテル。しかし、その差はわずか3ポイント。まだ勝負の行方は分かりません。フェラーリ創業70周年記念特集では、2007年以来ドライバーズ・チャンピオン獲得から遠ざかっているフェラーリ王座奪還へのシナリオを徹底分析しています。
■鍵を握る北南米3レース
特集の中で特に興味深かったのが「鍵を握る北南米3レース」です。フォース・インディアのアンドリュー・グリーンの協力の元、全20のサーキットの特性リストを作成。これまでの13戦の結果から、残り7レースの戦況を予測しています。
本誌はフェラーリと相性が良いサーキットは「ダウンフォースが最大レベルのコースで、ソフト側のコンパウンドを使用し、パワーユニットの寄与率が低いサーキット」と分析しており、これにはシンガポールとアブダビが当てはまるのだそうです。
対するメルセデスは鈴鹿と(熱対策さえできれば)セパンが優位なサーキットで、チャンピオンシップの行方を占うのはオースティン、メキシコシティ、インテルラゴスなのではないかと予想。その理由を以下のように述べています。
「オースティン、メキシコシティ、インテルラゴスは低速、高速セクションがミックスされたレイアウトで、高速セクションはメルセデス、低速セクションはフェラーリが有利となるため、セットアップや天候、ドライビングなど、他の要素が決定打となりうるだろう」
残り7レースのうち、フェラーリとメルセデスそれぞれ優位なサーキットは2つずつ。残りの3つはイーブン。優位でないサーキットでいかに順位を落とさず、ライバルに近づけるかがチャンピオン獲得のキーポイントになりそうです。「全20サーキットの特性リスト」を見ながら残りのレースを自分なりに分析してみては!?
■「絶対無欠」の存在
サーキット特性も気になるけど、やっぱりドライバーが気になる! という方におススメなのが「『絶対無欠』の存在」。ベッテルがフェラーリについて、そしてシーズン後半戦についてたっぷりと語ってくれています。その中でもベッテルのF1に対する熱い想いが伝わるエピソードがありました。
「タイヤに関しては、明らかにフェラーリの方がいい仕事をしてきた」と認めているライバルのハミルトン。なぜフェラーリはそれほどうまくタイヤを使えるのでしょうか。その答えは、昨年行われたピレリのタイヤテストにあると言います。
タイヤテストに参加したのはフェラーリ、レッドブル、メルセデスの3チーム。その中でも現役ドライバーではベッテルがピレリへの協力に誰よりも熱心だったのだそう。
このことについてベッテルは以下のように語っています。
「ピレリが17年に向けて大規模な開発プログラムを行うと聞いた時、そのテストで自分がドライブすることは当然の選択だった。まず僕自身、ドライブするのが好きだからね。最近はテストに関する規制が厳しくてあまり走れないから、僕としてはドライブする機会があれば、どんなことでも積極的に参加したいんだ。そして、もうひとつの理由は新しいタイヤについて、少しでも学んでおきたかったということだ」
この他にもSF70Hアップデートの軌跡を最大のライバル、メルセデスと比較しながら徹底分析する「小さな歩幅で着実に」や、08年からのシーズンを大きく3つのピリオドに分け、フェラーリの不振が長引いた理由はどこにあるのかを探る「2008-2016失われた9年」も見逃せません!