今回の報道では、EVをトヨタとマツダで共同開発するそうです。欧州の2030年〜40年のガソリンエンジン車販売禁止(フランス、英国、ドイツなど)や中国の国を挙げての注力ぶり、そして米国でのZEV規制強化など、EVをはじめとした電動化車両の開発推進は待ったなしという状況まで急変しつつあります。
トヨタは、傘下のグループを挙げてEVを開発すべく、豊田章男社長直轄の「EV事業開発室」を立ち上げ、プリウスPHVの主査を務めていた豊島浩二氏を室長に起用しています。
一方のマツダは、「スカイアクティブ」の名を一般にも知らしめたディーゼルエンジンをはじめ、内燃機関の高効率化を追求しています。この姿勢を変えるのか維持するのか、あるいは内燃機関もEVにも注力するのか分かりません。少なくても両方に経営資源を投入し続けるのは、厳しい状況なのかもしれません。
マツダにはロータリーエンジンを発電機として使ったデミオのレンジエクステンダー版のほか、床下にリチウムイオン電池を搭載したピュアEVのデミオ(官公庁、企業向けリース)もありました。
トヨタもテスラと共同開発したRAV4 EVなどがありましたが、現在は販売されていません。今回の報道では、トヨタとマツダは米国で新工場も設立し、トランプ大統領リスクにも備えるとしています。EV開発、米国戦略ともに今後の動向から目が離せません。
(塚田勝弘)