このトヨタ初となるEV専用車に搭載されるとみられているのが、安価なポスト・リチウムイオン電池として期待されている「全固体電池」。
電解液の代わりに固体電解質(硫化リチウム系化合物)を使用、正極と負極を含めた部材を全て固体で構成しており、その特徴としては以下が挙げられます。
・大気圧下での充放電が可能
・液漏れの心配が無く安全性が高い
・発熱による可燃性ガスの発生が無い
・極薄0.3mmの電解質を積層して大容量化
・-40〜100℃の広い温度環境下で利用可能
・7年後も90%以上容量維持するなど長寿命
昨春、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)のプロジェクトに参加するトヨタと東京工業大学の研究グループが、超イオン伝導体と呼ぶ物質を新たに発見し、「全固体電池」の開発に成功したと発表しました。
発表によると新開発の全固体電池は、現行のリチウムイオン電池と比べて2倍以上の高出力特性を示すとともに、低温及び高温での優れた充電性や充放電サイクルに対する耐久性を示しているといいます。
経済産業省は「自動車産業戦略」の中で、2020年に電動車の比率を全体の15〜20%に、2030年には20〜30%に拡大するとしており、トヨタがその鍵となる「全固体電池」搭載を実現すれば、世界から再び大きな注目を集めそうです。
(Avanti Yasunori・画像:トヨタ自動車、日立造船)
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