その理由をエンジニアの方に伺うと「DCTのギア比を変えたことが効いているのだと思います」と言います。慌ててスペック表示を見てみると、従来モデルとは完全にギア比が異なっています。
じつは、同じくスポーツハイブリッドi-DCDを搭載するコンパクトミニバン「フリード」に搭載したものと同じギア比で、ファイナル(最終減速比)を最適化することによってフィットにマッチングさせているのです。全面的にギア比が変わったことを考えれば、ショックが少なく、またつながり感のいいフィーリングになったことも納得です。
また、エンジンについてもインテークポートの高効率形状化、燃焼室のコンパクト化、熱伝導に優れたナトリウム封入バルブ(排気側)の採用など効率的に進化していますし、ハイブリッドSについては専用エンジンマウントを採用することで制振性を向上させています。
さらに遮音機能付きフロントウインドウガラスを採用しているのもハイブリッドSの特徴。これらの相乗効果により、コンパクトハッチバックと思えないほど静かなキャビンを実現していることは、高速走行でも確認できました。