第85回ル・マン24時間耐久レースの予選が行われ、トヨタの小林可夢偉選手(7号車/TS050 HYBRID)がコースレコードを上回る驚異的なタイムでポールポジションを獲得しました!
ル・マンでは予選が3回行われ、その中のベストタイムで決勝のスタートポジションが決まります。
小林選手がコースレコードを更新したのは、予選2回目。予選が始まって1時間ほどで起きたアクシデントで赤旗中断になっていたセッションが再開してすぐ、コースがクリアな状況でタイミングよくタイムアタックを開始した小林選手は、3分14秒791という従来のコースレコードを約2秒上回る驚異的なタイムを叩き出しました。
ル・マン24時間レースが行われるサルト・サーキットは、24時間レースが始まった1923年に現在とほぼ同じレイアウト・距離になり、以後少しずつ形状を変えて現在に至っています。最高速が400km/hを越える車両が出始めたため、1990年、ストレート上に2カ所のシケインが設置され、シケイン設置後のベストラップは2015年にポルシェ919のニール・ジャニ選手が記録した3分16秒887でした(平均249.2km/h)。
そして今年、小林選手はそのタイムを大幅に破るとともに、最速記録を更新(251.882km/h)。ル・マンの歴史に新たなページを刻んだのです。
トヨタにとってル・マン24時間レースでのポールポジションは、1999年のマーティン・ブランドル選手、そして2014年の中嶋一貴選手に続く3回目となりました。
予選2番手を獲得したのはTS050 HYBRID 8号車。中嶋一貴選手が予選3回目の序盤に3分17秒128をマークし、トヨタが見事フロントロウを独占しました! 総合優勝を争うライバルのポルシェは、Porsche 919 Hybrid 1号車3番手、Porsche 919 Hybrid 2号車4番手で2列目からのスタートとなります。
今年のル・マンに3台体制で挑むトヨタ。3台目となるTS050 HYBRID 9号車はニコラス・ラピエール選手のマークした3分18秒625がベスト・タイムで、ポルシェに続く5番手となりました。