マリカーのようなカートってシートベルトもヘルメットも要らないのはなぜ?【今さら聞けないシリーズ】

5月9日に行なわれた石井啓一国土交通大臣が記者会見で、公道を走るカートについて、シートベルトの装着など安全対策の検討に入るという報道がありました。

現状では「マリカー」などの公道を走るカートは、なぜシートベルトもヘルメットも要らないのでしょうか。

それには、車両をめぐって国が定めた、ふたつの法律が関係しているのです。

カートは、道路運送車両法上では四輪の原動機付き自転車(原付)であり、道路交通法上では普通自動車です。

このふたつの法律によって、カートはシートベルトやヘルメットの装着や装備の義務がなく、原付だけれど2段階右折の必要もなく、一般道を最高速度時速60kmで走行でき、乗用車だけれど車検もないのです。

なんだか一休さんのトンチみたいですね。その理由となる法律をみていきましょう。

この記事の著者

古川教夫 近影

古川教夫

1972年4月23日生。千葉県出身。茨城大学理学部地球科学科卒。幼稚園の大きな積み木でジープを作って乗っていた車好き。幌ジムニーで野外調査、九州の噴火の火山灰を房総で探して卒論を書き大学卒業。
ネカフェ店長兼サーバー管理業を経て、WEB担当として編プロ入社。車関連部署に移籍し、RX-7やレガシィ、ハイエース・キャピングカーなどの車種別専門誌を約20年担当。家族の介護をきっかけに起業。福祉車輌取扱士の資格を取得。現在は自動車メディアで編集・執筆のほか、WEBサイトのアンカー業務を生業とする。
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