テスラは仮想敵ではない!? GLM社長が語ったEVスーパーカー「GLM-G4」への意気込みは?

専用開発の高効率・高出力なモーターを車両前後に2つ搭載して最高出力400kw(540馬力)、最大トルク1000Nm(102kgf・m)となり、駆動方式は4WDで走行します。

最高時速250km/hとスーパーカーとして開発されるGLM-G4は、小間社長曰く「モーターのシームレスで官能的なドライブフィールを高い次元で提供するために開発の手は緩めません」としています。

実際に展示されたGLM-G4は、カタチだけを発表に間に合わせたショーモデルやモックアップではなく、実際にモーターやバッテリーも積まれるプロトタイプで、この車両を使って走行実験を行っていき、年内には実際に走行した動画を発表する予定であるとのこと。

GLM-G4の1000台という目標台数は、少量生産とはいえないまでも大規模生産として工場ラインを作る規模でもありません。言ってしまえば中途半端な生産販売目標といえますが、この部分はGLMが採用するファブレスという生産方法が活きてきます。

ファブレスとは工場を持たず、自社では開発のみを行い生産ラインを持つ企業に生産を委託する方式。電子機器の分野、特にパソコン関連や半導体、スマートフォンなどでは一般的な方式。有名なところではアップルのiPhoneもファブレス生産方式となっています。

小間社長はファブレス生産について「ドイツなどの大手自動車メーカーも一部の車種ではファブレスを行っています。世界的に見ると自動車生産量に対して生産ラインはかなりの余裕があるので、大量生産を委託しても充分に請け負ってもらえる余力がある」と語っています。

また、これまでのトミーカイラZZや、今回のGLM-G4で得たノウハウや技術をアッセンブリとして販売することも計画しているとのこと。

GLMでは後続する新興メーカーに対しアッセンブリを販売することで、その新興メーカーが初期投資を少なくして車両開発を効率化することで多くの電気自動車が生まれることを望んでおり、電気自動車の市場規模の拡大に貢献したい、としています。

この記事の著者

松永 和浩 近影

松永 和浩

1966年丙午生まれ。東京都出身。大学では教育学部なのに電機関連会社で電気工事の現場監督や電気自動車用充電インフラの開発などを担当する会社員から紆余曲折を経て、自動車メディアでライターやフォトグラファーとして活動することになって現在に至ります。
3年に2台のペースで中古車を買い替える中古車マニア。中古車をいかに安く手に入れ、手間をかけずに長く乗るかということばかり考えています。
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