SUVでありEVであるコンセプトカー「I.D. CROZZ」をフォルクスワーゲンが世界初公開【上海モーターショー2017】

冒頭で紹介した「モジュラーエレクトリックドライブマトリックス(MEB)」による高効率なパッケージングが最大の見所。

フォルクスワーゲンの主力SUVである新型「Tiguan L(中国)」、「Tiguan Allspace(ヨーロッパ)」よりもサイズは少し小さく、全高も低くなっていますが、同等の室内スペースが確保されているそうです。

「I.D. CROZZ」は、すでに発表されている「I.D.」と「I.D. BUZZ」と同様に、「MEB」の利点が活かされています。「MEB」モデルでは、前後のアクスルと駆動関連モジュールが、通常のガソリンモデルなどよりも離れているため、ロングホイールベースを実現。駆動系モジュールはコンパクトに設計されていて、バッテリーは車体のフロア下部に配置されています。

これらにより、多様なシートアレンジが可能で、さまざまな目的に合わせて広いスペースを作り出せます。広大で、使い勝手も考え抜かれた「オープンスペース」という考え方による実用性の高さもアピールポイントとしています。

フォルクスワーゲンは、2020年代半ばまでに、EVおよび電気駆動システムを大量生産の主力モデルまでに成長させるとしています。その中心を担うのが今回発表された「I.D. CROZZ」などの「MEB」モデルとなりそうです。

(塚田勝弘)

この記事の著者

塚田勝弘 近影

塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
続きを見る
閉じる