出展を重ねるごとにアイシン精機のブース(パビリオン)を訪れる人が増えているそうです。2017年は、主に3つの見どころが用意されています。
「自動運転」領域への取り組みとしてデザイナーの吉泉 聡氏が手がける作品は、磁性流体技術を使いタイヤ(クルマ)の軌跡を美しいクルマの動きとして表現したもの。プレス発表会では、実物よりも小さなミニチュアが用意され再現されていました。
「つながるクルマ」として注目を集めている「コネクテッド」領域では、アイシン精機がナビゲーションなどで培ってきた位置情報技術やドライバーモニターなどの乗員センシング、車体部品の制御技術を組み合わせた「おもてなし」サービスを提供するとしています。こちらは、デザインエンジニアの吉本英樹氏による作品で、「繭」のような形状をクルマに見立てることで、人とクルマの新たな関係が表現されるそう。
さらに、「ゼロエミッション」への取り組みや技術、製品を先鋭的な表現でされた映像作品も映像クリエーターの阿部伸吾氏、遠藤 豊氏により用意されます。
部品メーカーの中でデザイナーを抱えるケースは多くないようで、アイシン精機はいわゆるインハウスデザイナーがいます。その点について問われると、今回は「外部のデザイナーを起用することで、ミラノデザインウィークでは、新たな見せ方や表現方法から開発の種のようなモノが出てこないか」と期待しているそうです。
(文/写真 塚田勝弘)