3月6日開催の「花冠パレード」出発式では工場従業員、販売店関係者ら約1,700人が見守るなか、初代カローラを先頭に歴代カローラが高岡工場を出発しました。
また同日開催された式典では歴代カローラが会場にズラリと並べられ、同社の佐藤常務役員や全国トヨタカローラ店の代表としてトヨタカローラ大阪久保社長が挨拶したあと、歴代モデルの開発責任者が登壇。
現行モデルと次期12代目開発責任者である小西良樹氏の司会のもと、安井慎一氏(10,11代目)、吉田守孝氏(ミッドサイズビークルカンパニープレジデント)、佐々木紫郎氏(2,3代目)、齋藤明彦氏(6,7代目)、本多孝康氏(8代目)、吉田健氏(9代目)がステージに上がり、歴代CEを代表して2・3代目カローラの開発主査を務めた佐々木顧問が、2008年に亡くなった初代カローラの開発責任者である長谷川主査になり代わって「80点主義+αの本当の意味」や当時のカローラ開発にかけた想いを紹介しました。
初代カローラの開発では、当時のライバル車(日産サニー等)に対抗すべく、開発中だった1.000ccのエンジンを急遽1,100ccに排気量アップすることになったそうです。
勾配1%程度の道路を60km/hで走行する場合、ころがり抵抗や空気抵抗等で排気量の半分ものパワーを消費するため、残りの半分しか加速性能に回せないことからプラス100ccの余裕は単なる1割アップではなく、走行中の加速シーンでは3割ものパワー増となり、スポーティな走りに繋ったそうです。
初代カローラ発売直後の試乗会でジャーナリストから「カローラのカタログには掛け値が無い」とのコメントを得たそうで、市場でもカローラは「加速が良い」との好評価を得たといいます。
こうして初代カローラは「先進」「スポーティ」というイメージも次第に定着し、その後のベストセラーへの道を登り続けていったのです。
佐々木顧問は、「大衆車とは一番売れるクルマのことで、カローラは 1969年から30年以上に渡って国内市場で販売No1を維持した」「次回の生誕100周年においても、世界の大衆車であり続けてほしい」と語りました。
現在トヨタカローラ販売店は全国に74社、1,440店舗、従業員数2万8,623人に達しており、車名を会社名に使う唯一の販売チャンネルとなっています。
国内で現在カローラに乗っているユーザー数は140万人に上るそうで、トヨタでは『今回の生誕50年を記念する「カローラ花冠プロジェクト」を通して、ユーザーとのつながりをさらに深めるとともに、これまで支えていただいたお客様への「感謝」の気持ちを伝えていく』とのこと。
来年の秋頃には若返りを図ったスタイリッシュな12代目カローラの登場が予想されており、今回の歴代カローラによる全国キャラバンツアーはその気運を予め盛り上げる狙いも有りそうです。
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カローラが歩んだ50年の道のり
http://newsroom.toyota.co.jp/jp/corolla50th/
笑顔の花冠プロジェクト特設サイト
http://toyota.jp/information/campaign/corolla50ththanks