フランス販売ナンバー1の実力は? ルノー・ルーテシアの走りをチェック!

なお、今回のマイナーチェンジを機に、直列4気筒の1.2Lターボ+6速DCT(EDC/エフィシェント デュアル クラッチ)を組み合わせる「インテンス」、「ゼン」、注文生産の「アクティフ」のほか、限定車として0.9Lの直列3気筒ターボ+5速MTの「S MT」が設定されています。

試乗したのは、1.2Lターボ+6速DCTの組み合わせの「インテンス」。街中から乗り出すと中・低速から力強いトルク感があり、キビキビした走りを披露してくれます。

118ps/205Nmと数字上は驚くほどパワフルではありませんが、スペック以上の力感があるのが同エンジンの美点でしょう。さらに、今回のマイナーチェンジで、ステアリングホイール(シフトレバーも)が兄貴分のメガーヌのそれに変わったことで、より太めのグリップにより操舵時のしっかり感が増したように感じさせます。

 

ただし、デュアルクラッチトランスミッションとしては、少し変速時にショックや「間」を感じさせるなど、スムーズに走らせるには変速時にアクセルを少し戻すなどのコツが必要。

ルノーというイメージから想像するよりも足まわりは意外なほど引き締まっていて、少し硬めの乗り味といえます。ルーテシアには、R.S.(ルノースポール)もありますから、ノーマル系はもう少しソフトなセッティングでもいいと思うのですが……

 

しかし、フロントシートの良さが硬めの乗り心地を吸収しているのも確か。「インテンス」は従来よりもクッションの厚みが増し、フォールド性も向上しているように思えます。短時間の試乗でもシートが大きく、抜群のフィット感であることが十分に伝わってきました。このシートならロングドライブでも疲れを誘わなそうです。

(文/塚田勝弘 写真/小林和久)

この記事の著者

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塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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