ここまで「これぞB級グルメ!? 年収300万円からのクルマ選び」「プチ贅沢を楽しむ、年収500万円からのクルマ選び」そして「いまこそ攻めの一手を!年収800万円からのクルマ選び」と、年収に応じて旬なクルマを紹介してきたシリーズも今回でいよいよ最後です。
今回は年収1000万円のクルマ選びというわけですが、さすがにこのクラスは各メーカーのフラッグシップも射程圏内に入ってくるため、実用性も質感も何もかもがハイレベル。
しかしながら、ご存じのように現在のクルマは自動運転もひとつのテーマであり、まさに各社ともそれら新技術が目玉となってきています。
■メルセデス・ベンツ Eクラス
世界で累計1200万台以上を販売する中核モデルである「Eクラス」。10代目となる現行型は16年7月にセダンが、また16年11月からはワゴンが日本での販売を始めています。
内外装はもちろん全面刷新されたわけですが、とりわけ目を引くのはインテリア。12.3インチもの大型ディスプレイを2枚配置し、ステアリングに備わるセンサーを介してスマホ感覚で操作できます。
その機能の目玉こそが「ドライブパイロット」と称する安全運転支援システムです。前走車に合わせて追従するクルーズコントロールはもちろん、車両周囲の状況をセンサーで的確に把握して自動で車線変更するアクティブレーンチェンジアシストや、ステアリングトルクを制御して危機回避を支援する緊急回避補助システム、さらにドライバーが気を失うなどして運転不能になった際に、自動で車両を停止させるアクティブエマージェンシーストップアシストを搭載。さりげなく的確にドライバーを手助けする所作はまるでお抱えの運転手が控えているかのよう?
■BMW・5シリーズ
「駆け抜ける歓び」を掲げるBMWのミドルセダン「5シリーズ」。7代目となる現行型の販売が2月11日から始まりました。
全体的な印象は先代と大きく変わりませんが、ボディの全長はわずかに伸びたほか、BMWのアイコンであるキドニーグリルはヘッドライトと繋がることでワイド感を強調。その一方で、高張力鋼板やアルミだけでなくマグネシウム合金もボディに採用したことで約80kgの軽量化を果たしています。もちろん中身も刷新し、エンジンは新世代モジュラー・エンジン・コンセプトに基づく最新型が搭載されています。
そんな走りを鍛えた「5シリーズ」も自動運転支援システムが見どころ。フロントウィンドウに設置したステレオカメラで車線と前走車を検知しつつ巡航をアシストするステアリング&レーン・コントロール・アシストのほか、側面衝突を回避するアクティブ・サイド・コリジョン・プロテクションや、飛び出してきた車両や歩行者を検知して警告するクロス・トラフィック・ウォーニング(フロント&リヤ)も搭載。運転を「より安全」に楽しませてくれます。
■ボルボ・S90/V90
北欧のスウェーデンで生まれ育ったボルボは、昨年販売をスタートした「XC90」から 「北欧テイスト」を強調したモデルを送り出しています。トップバッターとなった「XC90」では、北欧神話に登場する雷神トールのハンマーをモチーフとしたヘッドライトや温もりあふれる素材と仕立てのインテリアを打ちだし、これがヒット!
「SPA(スケーラブル・プロダクト・アーキテクチャー)」と称する新プラットフォームも特徴であり、セダンの「S90」およびワゴンの「V90」は、「XC90」で打ち出したこれら新提案の第二弾モデル。
ルックスはもちろんセンターコンソールに鎮座するiPadのような端末など機能性も共通。さらに、安全に心血を捧げるボルボ自慢の安全装備「インテリセーフティ」も踏襲。前走車/歩行者/自転車乗りを天候や時間帯の影響を減らしつつ検知できるほか、右折時には対向車を検知し万が一のときは自動でブレーキを作動させます。
(今 総一郎)
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