矢野経済研究所は、2016年~2022年の車載 HMI(Human Machine Interface)/eコクピットについて世界市場調査を実施しました。
発表された調査結果では、現状では一部の高級車に限定されているeコクピット世界市場規模は2022年には833万6000台に達すると予測しています。2016年のeコクピット世界市場規模はメーカー出荷数量ベースで、62万5000台を見込んでいます。
2016年から2022 年までに、eコクピットは自動運転システム搭載車の普及で増加し、 世界市場の年平均成長率(CAGR)は54.0%の急成長を予測しています。
なお、ディスプレイオーディオ(DA)とはナビゲーション機能をもたない「ディスプレイ+AV 機能(AM/FMラジオ程度)」製品のことで、オプションでリアビューカメラを装着すれば駐車支援システムにもなる装置を意味しています。
今回の調査で、 eコクピットとは車載カメラとの連携・危険警告機能を含め、ヘッドアップディスプレイ(HUD)による緊急表示などを行う車載 HMIシステムを統合制御するシステムを対象としており、将来的には先進運動支援システム(ADAS)と連携した表示システムを予測しています。
このように今後数年間に、 e コクピット市場が急成長する背景には、自動運転・ADASの普及にともなって、車両情報や外部環境情報などのドライバーに対する情報量が大容量になることから、ドライバーに負担をかけないように表示内容に序列をつけ、必要なものから順番に伝達する表示選出機能が必要になるという理由があります。
(山内 博・画像:矢野経済研究所)