既存車両にも先進の運転支援システムを搭載できる、パイオニアの「インテリジェント パイロット」

パイオニアは、デジタル地図を活用した「事故リスク予測プラットフォーム」 を構築し、後付け可能な先進運転支援システム「Intelligent Pilot(インテリジェント パイロット)」を開発したと発表しました。

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本システムは、個々の車両の状況に合わせて事故や危険を予測し、注意喚起や警告をすることができ、先進的な運転支援を後付けで実現できます。また、東京海上日動火災保険の自動車保険「ドライブエージェント パーソナル」(2017年4月から提供予定)に採用されます。

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パイオニアが開発した先進運転支援システム「Intelligent Pilot」の特徴は、「事故リスク予測プラットフォーム」を構築した点と、既存車両へ後付け可能な常時通信型車載IoTデバイスを開発した点です。

「事故リスク予測プラットフォーム」は、デジタル地図に信号やカーブなどの情報を加えたデジタル地図属性データに、「事故発生地点データ」や、パイオニアが蓄積した「急減速多発地点データ」などを重ね、さらに時間帯・天候・災害情報・車両の走行速度や運転傾向までも加味して統合的に事故や危険を予測します。

この「事故リスク予測プラットフォーム」にクラウドを介して常時通信するIoTデバイスを車両に搭載(後付け)して、リアルタイムなサービスを走行中の車両へ提供します。

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「事故リスク予測プラットフォーム」に繋がる車載デバイスには、広角車載フロントカメラが搭載され、撮影した画像を解析して、危険な走行状況を検知し、2インチ液晶ディスプレイとスピーカーにより画面表示と音声で知らせる安全運転支援機能を搭載しています。

また、ドライブレコーダー機能も搭載しており、衝撃検知時には前方画像の録画を行って録画情報をクラウドサービスに連携することも可能です。

車載デバイスには、GNSS(全地球型測位システム)、ジャイロ/加速度センサーが内臓されており、精度の高い自車位置を得ることができ、内蔵センサーで急加速や急減速などの運転状況を検知し、デジタル地図と連携してさまざまな安全運転支援が提供されます。

今回、パイオニアがこのシステムを開発したのは、新型車には次々に新しい自動運転機能やADSA(高度運転支援)システムが搭載されていることを踏まえ、既存車両にも後付けでドライバーの安全運転を支援するシステムが必要と考えたためです。

(山内 博・画像:パイオニア)