■くるくる脱着ルーフと極低シートがS660の特徴
東京近郊にあるマニュアル車専門のレンタカー店で、ホンダS660の6MT仕様を見つけました。そこで日産GT-Rの「等身大インプレ」に続く第2弾は、ヘビー級ハイパワー4WDマシンのGT-Rとは対極にありながら、本格オープンスポーツとの呼び声の高い軽自動車のS660にすることにしました。
当日のレンタカー店では、最初にキャンバスルーフのくるくる脱着とボンネット内にあるトランクへの収納の方法について、説明を受けました。実際に自分でやってみると、キャンパスルーフは骨組が太くて多少重いとか、いちいちボンネットを開けて腰を曲げて作業するのはおっくうだとか、思わなくはありません。でも何やら出発の儀式めいていて、クルマ好きの心がくすぐられますから、筆者は割と好きだったりします。
早速オープンのままS660に乗り込みました。まずは、着座位置が低いことにビックリ。乗り込む際にドシンと腰を落としてしまうほどでした。オープン状態の運転席は狭からず広からず。かまぼこ型のステアリングのおかげで足元にも余裕があり、173cm/75kgの中年体型がいい具合に収まりました。
インパネのメーターは、アナログ式タコメーターの中にデジタルスピードメーターが収まるデザインで、80年代のシティターボを思い出します。ただインパネにナビの搭載スペースを設けないのは、さすがにやりすぎ感もありますが、ここまで徹底するといかにもホンダらしい割り切りだと清々しささえ感じるから不思議です。