自分にとって最も古い記憶を遡ると、1994年、幼稚園での給食の時間にトマトを泣きながら食べさせられたことを思い出します。ちなみに、このトラウマのせいでトマトは今でも食べられません。
それはさておき……
つまり1990年の「ホンダ・NSX」の登場がもたらした熱狂をワタクシはそもそも知りません。しかし、スーパーカーブームやホンダF1全盛期をリアルタイムで経験し、1990年のあの光景を昨日のことのように思い出せる人にとって「NSX」は栄光と憧れであり、新型「NSX」復活のニュースは再び熱狂と興奮を呼び覚ました。
とくに2013年の東京モーターショーでの光景は印象的で、「NSX」を噛る程度しか知らないワタクシには「NSX」を取り巻く光景は、さながら引退したアイドルが行なうライブのようだったことを覚えています。
この温度差には、個人差もあるでしょうが、やはりホンダのイメージに対するギャップも少なからず関係があると思います。
「NSX」の復活に血沸き肉躍る人のホンダ像が“スポーティな技術屋”なら、10代~20代の中のホンダは「フィット」「ステップワゴン」そして「N-BOX」を開発した「アイデア豊かな発明家」でしょう。
だから、こうして新型「NSX」に触れられるとなっても、我を忘れるほどの熱狂と興奮は訪れるはずがないと……タカをくくっていた……のですが……、カッ、カッコイイ!!