いよいよ今週末に迫った、WEC(世界耐久選手権)日本ラウンド。静岡県小山町の富士スピードウェイを舞台に開催される世界最高峰のスポーツカーレースを前に、このレースのトップカテゴリーであるLMP1クラスにTOYOTA GAZOO Racingから参戦する二人の日本人ドライバー、中嶋一貴選手と小林可夢偉選手に話を聞いた。WECの魅力、ハイブリッドの進化、そして富士の見所は?
–今シーズン、6戦を終えましたが振り返っていかがですか?
中嶋選手(以下、中嶋):「僕ら5号車にとっては、アクシデントやトラブルでなかなか完走できない厳しいシーズンになっています。ただパフォーマンスとしては所々いいところを見せられていると思うし、そのハイライトはやはりル・マン。ル・マンでは5号車、6号車ともに下馬評を覆すようなレースができて、僕らが思っていた以上のパフォーマンスで、乗っていても気持ちよくレースできた。あと一歩のところまで行って、結果としては残念でしたけれど、チームとして、ル・マンを勝つ実力があることを証明できたと思っています。豊田章男社長からのコメントも、チームだけでなくトヨタ全体が『次は勝つ』という気持ちになる、いいきっかけになりました」
小林選手(以下、小林):「今年、初めてLMP1プロジェクトに入って、そこそこポイントも獲ってランキングも3位で、想像していたよりもいい戦いができているなと思っています。レベルの高い争いをポルシェやアウディとしていて、技術的にもドライバー自身にとってもハイレベルな戦いができていて、やりがいを感じていますね。レースでいうと、シーズンを戦っていてル・マンというのが僕らのクルマに最適なサーキットで、そこがこのクルマの最大のパフォーマンスが見えるところで、そこでしっかりパフォーマンスを見せられたと思ってます」